前回は、植物の越冬温度と鉢の置き場所の目安について説明しました。同じ室内でも、建物の構造や立地条件によって温度・環境は大きく違います。植物の特性を考えて、置く場所を決めることが大切です。南向きの室内は、昼間温度が上がり、よい置き場所となりますが夜間、ガラス一枚で戸外と接しているため温度が下がり低温になります。日没前に鉢を移動するか、雨戸・カーテンを閉めるなど保温に努めます。玄関は戸を開くたびに寒風が入ってきますのでヘデラ・カポック、カンノンチクのように寒さに強い種類にします。
鉄筋コンクリート造りの建物は、昼間の暖房のみで夜間7℃以上、少し暖房すれば10℃以上ありますから、冬でも多くの観葉植物を飾れます。一般家庭で、10度以上保つ方法として発泡スチロールの箱、ガラスの水槽、木箱、そして本棚にビニ−ルを張った物に熱電球や温床線をセットすれば確実に温度を保つことができます。(図1・2)
管理方法では、特に水やりが難しいといわれています。温度が低くなるに従い半休眠状態となっていきますから、水やりも減らしていきます。一般的には一週間に1・2回、多肉植物にはほとんど与えません。室内ではほこりがよくつき乾燥しますので、葉を湿ったガーゼでふいたりスプレーで葉水を与えます。肥料は基本的には必要ありませんが、夜間10度以上の室内では薄い液肥を月1・2回与えます。
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