◆都市の緑化に最適◆
塀や壁を見事に彩るツタ。都市の過酷な環境によく耐え、視覚に訴える効果の高いツタは、都市緑化に欠かせない植物であるとともに、家庭のブロック塀やネットフェンスを手軽に緑で覆うのに適した人気の高い植物です。
ツタの和名は「伝う」に由来し、文字どおり茎から気根や吸盤を出して縦横自在に伸び広がる植物です。ツタには大別して、ブドウ科のツタ(ナツヅタ)とウコギ科のキヅタ(フユヅタ)の2種類があります。甲子園球場のツタで有名なブドウ科のツタは、成長が早く管理に手がかからないので広い壁面のカバーに適しています。また、落葉性で紅葉が美しいのも特徴です。
一方のウコギ科のキヅタは、一年中緑を絶やすことがない常緑性です。ツタに比べて葉が小型で白斑が入るものが園芸品種として広く出回っているため、こちらを本来の「ツタ」だと思っている人が意外と多いのです。
キヅタは、「西洋キヅタ」とも「アイビー」とも呼ばれるへデラ・ヘリックス、へデラ・カナリエンシス等の渡来種の方が最近では主流になりつつあり、性質も登はん力と分岐性にすぐれ、日陰にも強健であることから、家庭で用いるにはもってこいのカバープラントだと言えます。
植栽時期は、初夏と秋口。20〜30センチの間隔を置いて植え付け、項部をカットすればよく分岐します。施肥は冬場に有機性肥料を根元に与えてやります。増殖はキヅタの場合はさし木、ツタの場合は実生が適しています。
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( 写真説明 ) 市役所市民広場のキヅタ