夜中に赤ちゃんが突然泣き出して泣きやまないと、親はどうしたことかと心配になります。特に夜間のことですから「どこか痛いのではないか」、「ほっておいたら大変なことになるのではないか」と悪い方へ悪い方へと考えがちです。
そんなときにはまず親が落ちついて、子供の全体的な状態を観察してみましょう。熱があるかどうか、顔色はどうか、呼吸は楽にしているか、吐いたり下痢をしてはいないか、きょう1日のミルクの飲みぐあいはよかったか。いずれも異常でなければ、おむつを確かめて汚れていれば交換してあげてください。夏の暑い夜などは、しばらく外気にあててやるのもよいでしょう。また、おっぱいを飲みたくて泣いていることもありますから、こういうときは夜間でも与えてください。火のついたように激しく泣いた赤ちゃんも、特別な異常がなければ間もなく何事もなかったかのようにスヤスヤと眠ってくれるのが普通です。これが夜泣きです。運動不足や、逆に疲れ過ぎなどでも起こりますが、原因が見当たらないこともしばしばです。
また、幼児が夜中に突然泣き出し、とてもおびえた様子で呼吸も荒く、時には無意識に歩き回ったりすることがあります。数分間で元に戻りますがその間のことは翌朝覚えていないと病気もあります。これは夜驚症(やきょうしょう)と呼ばれ、悪夢やストレスが原因です。夜泣きも夜驚症も様子をみていてよいことが多いのですが、長く続く場合には医師に相談してください。 〈富士市医師会〉