【広報ふじ昭和63年】愛鷹連峰 夏山にご用心
=富士市山岳救助隊の活動=
ことしも、夏山のシーズンがやって来ました。
愛鷹山は身近な山として登山者の人気を集め、毎年この季節には多くの人々が入山します。でも御注意!!近いから・‥と登山を気軽に考えていませんか。愛鷹山では毎年のように事故が発生し、昨年も一人死亡しています。さあ、登山の前にもう一度登山心得とルートのチェックを…。
愛鷹山と富士山はどちらが年上?
富士山と愛鷹山ほ、どちらが年上か御存じですか。
現在とほぼ同じ高さの富士山が形成されたのが約1万年前。一方、愛鷹山は十数万〜数十万年前に噴出した古い火山です。当初は富士山のように円錐形の美しい山で、高さも2,500メートルもありましたが、その後火山活動をぴたりとやめてしまったので、風化と浸食が進みだんだん崩れて、今のように低く(最高峰・越前岳1,507メートル)なりいくつかの峰に分かれてしまいました。そして現在も崩壊は続いているのです。
登山注意心得
愛鷹山は、もろい、崩れやすいを念頭に置いて次の注意事項を守りましょう。
◆危険・注意箇所
・鋸岳の縦走や、割石沢・鋸岳各ルンゼの登はんは、崩壊が激しいため一般ルートから除外されています。
・ヤエン沢・位牌沢の登はんは、極めて危険なので避けること。
◆登山注意事項
・単独登山は避け、習熟したチームリーダーと。
・登山者カードを提出しよう。
・無理な登山は避け、途中で引き返す勇気を。
御存じですか 富士市山岳救助隊
いざ遭難が発生すると、真夜中であれ、仕事中であれ直ちに現場に駆けつけ、救助作業に協力する人たちがいます。富士市山岳救助隊(隊長 川島禮一)の皆さんです。
この隊は、市内にいくつかある山岳会の有志40人ほどで組織されているボランティア集団です。隊員は、遭難時以外にも事故未然防止のため登山ルートの定期的な点検補修や、的確、迅速な救肋作業と二重遭難防止のために救助訓練などを行い、常日ごろから、愛鷹山の緊急時に備えています。
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( 写真説明 ) 中央が鋸岳
( 写真説明 ) 山岳救助隊員の訓練
とにかく山で迷ったら尾根に戻ること
富士市山岳救助隊副隊長 滝口 允さん(増川)
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愛鷹山は、実にもろく、崩れやすい山なんです。現在、愛鷹連峰を縦走するのには、本格的な岩登りの技術が必要だと私は考えています。遭難の原因はやはり転落が多いですね。また、最近では市外の登山者の事故も多く対策に苦慮しています。
入山の前には、心と装備のチェックを十分に、また単独登山は避け、道に迷ったら、とにかく尾根に戻ることです。日本の山なら尾根に必ず道があります
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