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【広報ふじ昭和63年】暮らしは水とともに

・・・我が家から海まで続く水の汚れ・・・

 最近、海や川が以前よりきれいになってきました。これは、主に工場などの排水が法律による規制や企業努力によって改善されてきたからです。しかし、いまだに一部の中・小河川では水の汚れが目立ちます。なぜでしょう。その原因は毎日私たちの家庭から流される生活排水にもあるのです。
 水は、空と地上を循環しています。そのサイクルの中で地上のあらゆる生命をはぐくんでいます。中でも人間は、最も水の恩恵を受けていると言えるでしょう。勝手に水を汚すことはエチケット違反になります。
 私たちは、少しでも水をきれいにして川へ戻す努力と工夫をしなければなりません。暮らしの中の水を見つめ直し、よりよい環境づくりを考えてみましょう。


生活排水って…

 私たちが朝起きて夜寝るまでの一日の生活の中で、いったい何回水を使うでしょうか…。洗面、炊事、洗濯、入浴、トイレなど実にいろいろなことに多くの水を消費しています。そして、使われた水とほぼ同じ量の水が、汚れた水として家庭から川に流されることになります。
 また一人が一日当たり排出する生活排水は200〜250リットルと言われ、これはおよそドラム缶1本分に相当する量です。


川の汚れの約60%は生活排水

 川や海などの水を汚す主な原因として生活排水…家庭から 産業排水…工場・事業場から その他…畜産・山林などからがあります。
 かつては工場などからの産業排水が汚れの主な原因でしたが、工場などに対する排水規制が強化され、汚水処理対策の進んだ今日では、私たちの家庭から流される生活排水が水の汚れの大きな原因になって来ました。現在、主要河川の汚れの約60パーセントは生活排水が原因だとされています。


みそ汁とBOD

 「みそ汁は汚れた水」と言ったら誰もがはてな…と思うでしょう。みそ汁が汚れているのではありません。みそ汁をそのまま川に流すと汚れた水になるという意味です。
 水の汚れを測る代表的な方法にBOD(生物科学的酸素要求量)があります。これは水中の有機物が微生物によって分解されるときに消費される酸素の量で表され、数値が大きくなるほど水の汚れが進み、水中の酸素が減って魚などが住みにくくなります。
 それでは、食べ残した汁物などのNODを見てみましょう。(左図)普通、台所などから出る生活排水のBODは、一人一日3万〜4万ミリグラムです。
 例えば、日本酒一合を流したとします。すると、それだけで3万〜3万6,000ミリグラムで、一日の一人分とほぼ同じ値になってしまいます。

- 図表あり -


生活とは水を汚すこと?

 こうして見てみると、人間の生活は水を汚すことで成り立っているとも言えそうです。みそ汁もお酒も一度人間の手を離れると、それはただの汚れた水に過ぎません。
 かつて、人間の出す汚れは自然の営みの中で分解消化されてきました。しかし現代は生活が豊かになり生活様式も近代化し、排出物の種類と量が増えたため、自然界では処理しきれなくなってしまったのです。もはや、私たちは手で川や海が汚れるのを防ぐしか方法は残されていません。


水は天地をめぐる

 水は、空から雨や雪となって降り、川をつくり海に注ぎ、蒸発してまた空に昇って行きます。この水のサイクルの中で、すべての生物はその恵みを受け生活することができるのです。人間が水を汚したまま川に戻すことは、他の生物に悪い影響を与え、自然界のリズムを狂わすことにより、結局、私たち自身が苦しむことになります。人間は被害者であると同時に、加害者でもあるのです。


家庭でできる生活排水対策

 できる限り水を汚さずに川に戻すことは、ちょっとした工夫で可能です。
◆食べ物の残りカスや調理くずなどは、流さないように。
 残してしまった食べ物や調理くずは生ゴミとして出しましょう。
 また、草花の肥料として土に戻すこともよいことです。食べ物を残さないことも大切ですね。
◆どうしていますか?使用済みの食用油を。
 使用済みの食用油を捨てる場合は布や新聞紙にしみ込ませ、ゴミとして出しましょう。また、この油を石けんの原料として再利用することもできます。
◆洗剤は石けんなどリンを含まないものを適正に。
 合成洗剤には、リンを含むものもあります。リンは赤潮など川や海を汚す原因となります。洗濯には、石けんや無リン洗剤を適量使いましょう。
◆し尿浄化槽は、定期的な点検や清掃及び法定検査を。


水とまちづくり

 市は、きれいな川や海を取り戻すため、排水処理技術等の調査研究や情報の収集に努めています。下水道の普及を図ることもその大きな仕事の一つです。
 しかし、きれいな川や海を次の世代に引き継ぐには、市民の皆さんが日常生活の中で水を考え、智恵を出し合いよりよい水辺環境をつくろうとする努力が大切です。また、それこそがまちづくり・地域づくりなのです。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 定期的に行われる水質検査

- 図表あり -
( 図表説明 ) 食用油は布や紀聞紙にしみこませて
( 図表説明 ) 生ゴミは土に戻しましょう

石けんづくりは一石三鳥

高井幸子さん(十兵衛)
- 写真あり -

 私たちのグループ(富士市消費者運動連絡会加盟)は、5年位前から使用済みの食用油で石けんをつくっています。つくり方さえ覚えれば一人でもできます。洗浄力はバツグン。手にもよいし、ステンレスなどもピカピカになります。
 石けんづくりは、使用済み食用油の有効利用や生活排水の汚れの防止、それに仲間づくりと一石三鳥ですね。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 棒でよくかきまぜて
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