ボケとは、知的低下と物忘れを中心として、自分の周囲に起こることに対応できなくなり、困惑してしまうことを言います。
症状としては、場所、日時がわからない。食事をしたことを忘れる。家族の顔もわからない。外出しても方角がわからず迷子になる。自分の名前を忘れる。というような物忘れのひどい状態になります。
ボケの原因は、高齢になり脳の神経細胞が脱落していく萎縮型(アルツハイマー型痴呆)と、脳の血管が硬くなったり詰まったりする脳卒中型(脳血管性痴呆)とが代表的なものです。
前者はまだ原因がよくわかりませんが、後者は脳動脈硬化症や高血圧が基礎疾患となりますので、食事療法や日常の成人病予防で防げます。さらに直接脳に関係なく、環境や心理的な原因でボケの生ずることがあります。
独り暮らしの孤独感や難聴、弱視また栄養障害により身体的衰弱が生じた場合、ボケになりやすくなります。
家庭環境での疎外感や被害感による同居者との不和や環境の急激な変化(転居)などが、やはりボケを進行させる要因になります。だれもがいづれ通るのが老化の道です。できることならボケの道はさけて通りたいものです。
相談の窓口は、専門医、市福祉課保健所に設けてありますので、ご利用ください。
<富士市医師会>