今回は、家庭に向く桜の品種を使った幾つかの植え方を紹介します。
(小庭に)早咲種では、『寒桜』『敬翁桜』、八重咲種では『開山』『福禄寿』『普賢象』、枝垂種では『菊枝垂』などが適しています。
(洋風住宅に)欧米で人気のある 『天の川』は、枝が上方に伸びるので場所をとりません。『鬱金』は『関山』との組み合わせが特に美しく、ぜひ植えたい品種です。
(小鉢に)5〜7号鉢に植える品種として、早咲種では『十月桜』『子福桜』、八重咲種では『松月』『楊貴妃』、枝垂種では『八重紅技垂』などが向いています。
(盆栽に)富士山周辺にのみ自生する『富士桜』系統の品種は、小型・わい性の特質があるので盆栽仕立てに向いています。『鴛鳥』『媛富士』『緑桜』などがよいでしょう。
(連続観賞)桜の花を長期間観賞する方法です。10月から12月にかけては『十月桜』、1月から2月初旬にかけては開花する桜の品種はないので、『冬至梅』や『八重寒紅梅』で代用し、2月中旬から『寒桜』、3月上旬から『寒緋桜』、下旬には『八重紅枝垂』、4月に入って前半は『鬱金』『思川桜』など、後半から5月上旬にかけては『町関山』『普賢象』『兼六園菊桜』などが開花します。
(管理)植え付けは11月から翌3月まで。施肥は骨粉や油かすを開花の前後に。剪定は落葉期に行いますが、切り口への保護処理を忘れずに。