食虫植物を御存じですか。虫を食べて育つ植物であることは、案外知っている人が多いと思います。栄養不足を補うため、昆虫や小動物を捕食する珍しい種子植物です。この仲間には、捕虫運動が目の前で見ることのできるハエジゴクが最も知られています。
今回は、子供の学習用や観賞用としても非常におもしろい食虫植物について紹介します。
〈虫を捕らえる方法〉
1.葉の変形した特殊な捕虫器官を有し、内部に水液を蓄え、小さい虫がその中に入り込んでおぼれて死ぬと消化して吸収するもの。……ウツボカズラ、サラセンニア、タヌキモなど
2.開閉機構のある捕虫葉を持つもの。…ハエジゴク(ハエトリ草)、ムジナモなど
3.粘液を出す腺毛が密生し、小動物を粘着して捕食するもの。……モウセンゴケ、ムシトリスミレなど
育て方はさほど困難ではありませんが、一般園芸植物とは異なった性質があるので、その植物の特徴をよくのみ込めば元気に生育し、私たちの目を楽しませてくれます。一般的種類は水ゴケ植えにし、根が少なく乾燥に弱いので、浅い腰水で日の当たる場所(夏季は半日陰)に置きます。冬季は凍らぬ程度にフレームなどで保護するとよいでしょう。
- 図表あり -
( 図表説明 ) ハエジゴク