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【広報ふじ昭和62年】郷土の歴史と文化にふれてみませんか

博物館の常設展が変わります。オープンは4月6日

 本市の文化施設の拠点として、郷土の歴史や文化を紹介する市立博物館(広見公園内)。
 この博物館の常設展示室が衣替えして、装いも新たに、4月6日から市民の皆さんの前にお目見えします。そこで、展示替えの目的、ポイントなどを市内今泉にお住まいの主婦、池田洋子さんにレポートしていただきました。

レポーター 池田洋子さん(今泉)
- 写真あり -

立体的な展示に

池田
 初めまして。池田と申します。きょうは、博物館の常設展示室が展示替えをするということで、一体どのように変わるのかを伺おうと思ってまいりました。
 よろしくお願いいたします。

風間(市立博物館長)
 こちらこそよろしくお願いします。

池田
 早速ですが、まず市立博物館の特色といったことから伺いたいと思いますが……。

風間
 この博物館の特色は、第一に郷土の博物館であるということです。郷土の歴史、文化、民俗、産業などの成り立ちが、博物館へ来ればすべてわかります。次に、古代から現在まで、それぞれテーマを設けて展示をしてあるということです。そして、小・中学生の学習に役立つということですね。

池田
 私の子供は上の子が現在小学校3年生なんですが、つい最近社会科の授業で地域の昔のことを調べなければならないということがありました。そんなことも博物館へ来ればわかるわけですね。

風間
 そうです。自分の目で見ながら学べるということです。

池田
 さて、常設展示室が展示替えになるそうですが、その目的あるいは理由といったものをお聞かせください。

風間
 通常、博物館の常設展は、5・6年で展示替えすることが適切だといわれています。当館は、開館以来、今年で6年目を迎えますので、展示替えの時期にきているということ。展示資料の追加や変更の必要ができたこと。また、動きや音声による立体的な展示を取り入れるなど、時代とともに社会的な要求が変わってきたことなどが理由です。

池田
 今までは音声とか立体的な展示は少なかったわけですね。そうなると子供たちが今以上に興味をもって見ることができますね。

情景展示を取り入れ

池田
 次に今までの常設展と比べて、ここが違うぞ、ここを見てほしいというような展示替えの目玉というと、どんなところでしょうか。

風間
 ジオラマ、音声、模型などを多く取り入れて、今まで静的、平面的に見せていたものを動的、立体的に見てもらおうということです。
 例えば、天間沢のジオラマは照明や音声を使って解説します。また、街道と宿場のコーナーでは、情景展示を取り入れ、昔の両替商、宿屋、茶店をつくり、そこに模型や人形を置いていかにも宿場らしい雰囲気を出そうと思っています。

池田
 なるほど。そこへ入ると、その時代にタイムマシンで戻ったような感じになるわけですね。
 本当に楽しそうです…。

風間
 それから新たにフリーコーナーとビデオコーナーを設けます。
 常設展示というとずっと変わらないわけですが、その中の一部に設けたフリーコーナーだけは時々変えて、いわばミニ版の特別展示とします。まず手初めに「海に生きる」というテーマで漁業関係の展示を考えています。
 また、ビデオコーナーでは、郷土の歴史や博物館の案内などをわかりやすく説明します。それから最近話題となっているロシアの軍艦ディアナ号関係の資料も新たに展示します。

池田
 音が出たり、模型があったり、動きがあって子供たちがすごく喜びそうですね。
 また、私たちの生活に身近なものが展示されるなど、子供から大人までが、今まで以上に楽しめますね。

風間
 ジオラマ、模型、視聴覚機器を多く取り入れましたので、よりわかりやすくなると思います。
 また、床に敷物を敷きますので子供たちが少しぐらい走っても階下に響かないようになります。

池田
 展示替えだけでなく、細かなところまで配慮をしているわけですね。

親しめる博物館に

池田
 さて、これからの博物館、広見公園を含めてですが、将来、どのような博物館にしていきたいと思っていますか…。

風間
 広見公園を私たちのふるさと村として位置づけ、ここへくれば郷土の歴史を初め、祖先の生活、先人たちが現在の富士市を築き上げた様子が、すべてわかるようにしたいと思います。
 そのために、市内の文化財的建造物を移築複元して、今ある歴史民俗資料館のより充実をはかること、特別展なども工夫を凝らし興味深いものにしようと思います。
 そして、何よりも市民の皆さんに親しみを持たれる博物館を目指していきます。
 また、単に展示物を見てもらうだけではなく、紙すき、陶芸、染色などを実際に自分で体験してもらう実演などにも力を入れていきます。
 そのための施設を現在、博物館の北側に建設中です。

池田
 4月6日の開館が待ち遠しいですね。
 富士市の文化の拠点である博物館をみんなで育てていきたいと思います。
 きょうは、いろいろと勉強させていただいて本当にありがとうございました。


 博物館は、展示室改造のため4月5日までは休館しております。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 池田さん(左)と風間館長

- 図表あり -
( 図表説明 ) 常設展示室
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