【広報ふじ昭和62年】岩本山公園に新名所
「梅園」は春の足音
岩本山公園は、地形の特色を生かし、眺望を重視した風致(ふうち)公園として、昭和55年から整備が進められています。標高192.7メートルの頂上を持つ公園は、眼下に市街地、富士川が臨まれ、南に田子の浦・駿河湾そして伊豆半島、東に愛鷹山・箱根連山、北に富士山・南アルプス等、360度の景観を誇ります。
これまでに、大芝生広場、はちまき園路、パノラマ展望台等が完成し、市民の憩いの場として利用されています。
市ではさらに、本年度と来年度の2か年で、「自然教育の森」と「梅園」を整備する予定です。今回は、梅の名所として期待のかかる梅園を中心に紹介します。
岩本山公園に行こう
梅園へ行くには
岩本山公園を訪れる人は、春・秋の行楽シーズンには、遠く県外からの人も少なくありません。公園に行くには、市内岩本の実相寺から標識の整備された坂道を歩いて約2キロメートル、時間にして約30分かかり、ハイキングコースにうってつけです。また、市内旭町から岩本山に登ると、車で行くこともできます。
梅園は、大芝生広場とはちまき園路の間にあり、日だまりで暖かい、梅の木の生育に適した場所に位置しています。
どんな梅の木が…
君ならで 誰にか見せむ 梅の花 色をも香をも 知る人ぞ知る 紀友則〔古今集〕
梅の花は清楚(せいそ)で気品が高く、1月から3月ごろ、あまり花のない季節に桜より一足早く咲きます。
昨年植えて、既に咲いている梅の成木は、68本。品種は、「白加賀(しろかが)」「青(あお)じく」「杉田(すぎた)」「十郎(じゅうろう)」、紅梅が「紅千鳥(べにちどり)」「鹿児島紅(かごしまべに)」「夫婦紅梅(めおとこうばい)」「大盃(たいはい)」「見驚(けんきょう)」「豊後(ぶんご)」の10種類です。苗木は30種類、210本植えてあり、3年くらいで花が咲くようになります。
また、この梅園へ市の婦人会と花の会が結成20周年ということで、紅白1本ずつの梅の木をそれぞれ寄附してくれました。
自然教育の森も
そのほか、梅園の下段は自然教育の森として落葉樹を中心に、特に、花の美しい木、紅葉の美しい木、野鳥の好む実のなる木等、季節の移り変わりに応じて装いを変え、快適な散策を楽しめるような木を植栽してあります。
ここには富士市に分布するツツジを中心に、日本全国に自生する珍しい野生ツツジも、21種、948本植えてあり、3月下旬から5月にかけて、訪れる人の目を楽しませてくれることでしょう。
また、植栽してある木には、樹名や特徴を解説したネームプレートが取り付けてあります。そのためこの公園は、ふるさとの木や草を知り、みどりと人間のかかわり合いを考える自然教育の場ともなります。
これからの整備計画
この梅園は、緑化宝くじ補助により市が造成していますが、昭和61年度に整備されたのは梅園の半分です。来年のシーズンまでには残りの半分も整備します。東屋(あずまや)やベンチを設置したり、下地をそのまま座れるようにするなど、家族や仲間同士でお弁当を持って楽しめるような梅園にしていきます。
また、公園内には、水洗トイレ、管理事務所の設置、駐車場の整備なども行う予定です。
マナーを守ろう
岩本山公園には、ごみ箱が設置してありません。ごみは必ず持ち帰りましょう。
ごみが捨てられたり、植物が採られたりすることによって景観ばかりでなく、自然のサイクルも変わってしまいます。マナーを守り、市民共有の財産であるこの公園をいつまでもきれいなままで、大切に育てていきましょう
風致公園ってどんなところ?
風致公園は、良好な自然環境が残されている土地で、古くから人々に親しまれている行楽地、主として散策、花見などの静的利用を中心とした公園です。
「富士市花の会」から
花の会では、10周年記念で南町公園に「バラの園」、15周年記念で新通町公園に「SL花壇」をつくりました。20周年記念は何にしようかと思っていましたが、4,500人の会員全員で1円募金をやって、紅白の梅の木を寄附しました。
「連合婦人会」から
婦人会が20周年なので、20年生の梅の木を寄附しました。
「山や森は、水を生み出す」といいますが、緑をふやすことは大切だと思います。梅園が、市民の憩いの場になればいいなと思います。梅祭りとか、何かお祭りなんかもいいんじゃないでしょうか。
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