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【広報ふじ昭和61年】新幹線駅舎デザイン決まる

近代的で親しみ易い駅

 21世紀へのかけ橋となる新幹線富士駅の建設が、順調に進んでいます。
 来年度からは、いよいよ駅舎の建築の工事に入ります。
 これに伴い、市民の代表である駅舎デザイン検討懇談会や、市議会等と協議を重ねてきた駅舎外観のデザインがこの程決まりました。
 駅舎は、美しい富士山を世界の人々に、を基本テーマとして、自然環境との調和がとれた駅。近代的で親しみ易い駅。をデザインしました。

21世紀を目指した駅に

 新幹線富士駅が開設されると、富士市の産業、流通、観光など経済的側面の発展ばかりでなく、人々や情報の交流を通じて学問、ファッションなど文化的側面の普及にも大きな効果があり、市民一人ひとりの利便性の向上と、明るく豊かな街づくりに大きな影響を与えます。
 駅舎のデザインについては、市民代表を含めた駅舎デザイン検討懇話会が、富士市のシンボルである富士山を中心とした自然環境と駅周辺の景観との調和を考慮に入れた中で、駅のイメージを描き、市としての提言を国鉄にしてきた経過があります。
 国鉄は提言をより多く反映した外観図を三案提示し、それと同時に市職員によるデザインも三案作成しましたので、市は六案を庁舎市民ギャラリーに展示してみなさんに見ていただきました。
 今回、6案のうちから決定されたデザイン案は、市議会や駅舎デザイン検討懇話会等とも十分協議をし意見を聞いた中で、近代的なデザインで21世紀を目指した富士市にふさわしい駅であるとの一致を見ました。
 デザイン案のこまかなところは、今後も国鉄と十分検討し煮つめを行って、実施設計に移ります。

駅舎外観の基本テーマ

 富士山の海と山を表現することをテーマにしました。
 海は駿河湾であり、山は前面の富士山です。ここでの山の表現は山の形ではなく、裾野のやわらかさやふところの深さ、何もかも包み込むような広がりなど、富士山のイメージを建物に表わしました。

駅舎の具体的イメージ

 駿河湾の湾形を屋上のフレームワークの形状にイメージし、バックの防風スクーリンのブルーペンミラーガラスは、海と空の青さを表現しています。また各所の曲線部は、湾形と同時に富士の裾野のやわらかさ、広がりをイメージしている。
 全体には、近代的でスマートさ、清潔さを感じさせる外装とし、ミラーガラスと磁器タイル壁面の構成の中に市側施設の曲線テラス、駅の玄関となるコンコース(自由通路)の吹抜部のサッシ等をリズムカルに変化させ、駅舎の正面として特徴ずけています。
 曲線、直線のボリームをバランスよくまとめ、単調になりがちな幹線外装に変化をつけます。
 小さいながらも街並を造り、新しい街並みの出発点とします。
 明るく清潔感ある内部空間を外からも感じさせるため、内部と外部をできる限り一体化させます。

都市側施設も検討

 駅舎の都市側施設については、レストラン、多目的ギャラリー、やすらぎ広場、産業・観光・物産展示場、喫茶コーナーなどの設置を前程にして、具体的な検討に入っています。
 都市側施設は、新幹線に乗らなくても市民が利用できる施設ですから、機能的で親しみ易く、暖かさと清潔感があるもの。富士市の個性があり市民が行ってみたくなるような施設もを考えています。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 富士市にふさわしい駅として決定されたデザイン案
添付ファイル
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