市教育委員会は、「昭和61年度富士市教育文化奨励賞」を絵画の振興に貢献した菊池さんら3氏2団体に贈りました。この賞は、本市の教育振興及び芸術文化の向上に尽くした市民などに贈るものです。表彰式は、5月3日、富士商工会議所で行われました。
地域絵画活動を振興
菊池 柾壽(まさとし)さん (56歳 広見6)
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昭和30年、本市日本画界の元老格である橋村雨溪氏に師事し、同年新興美術院展に初入選。以後格調高い日本画技法を学び、新鮮な優秀作品を多く発表する。同38年新興美術院の新人賞を獲得、46年同院富士支部長に就任。
また、市成人学校の講師として地域文化活動の促進に努める。市文化使節団の一員として、カナダを訪問し国際文化交流も果たした。
書道界の重鎮
久保田花鵬(かほう)さん (62歳 松岡)
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幼少より書道を好み、昭和29年、沖六鵬氏に師事する。現在島田雨城氏に師事し、かな書法の探求で独自の風格ある書風を確立。
昭和42年、毎日展に入選。以来、連続15回入選のうち秀作賞を5回受賞。昨年、一昨年の日展に連続入選を果たした。
現在、静岡県書道連盟常任理事等要職を務め地域文化に寄与している。
優れた筝曲演奏家
森 親静(ちかしず)さん (68歳 伝法)
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昭和12年、県立富士高等女学校卒業と同時に上京し、筝曲生田流米川親敏師匠に師事。芸歴50余年の輝かしい実績を有する。
邦楽界の有名な演奏会や市内邦楽団体の諸事業にも精進し、本市における優れた筝曲演奏家として活躍している。
昭和26年吉原市文化連盟邦楽発足以来、理事を務めるなど後進の育成指導にも尽力している。
演劇鑑賞の機会を提供
富士演劇研究会(会長 佐野章さん)
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昭和26年、富士高校演劇部卒業生を核として発足。市総合文化祭に19回連続参加し、さらに自主公演も年1回行っている。
演劇内容は、名作シリーズや新しい戯曲作品など多彩で、近年の作品には「11ぴきのねこ」「かげの砦」などがある。市民に優れた演劇鑑賞の機会を提供し、地域文化振興に貢献している。
青少年の情操教育に寄与
富士市少年少女合唱団(代表者 辻村典枝さん)
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昭和49年に結成された、市内唯一の少年少女合唱団で、毎週水曜日に市民会館で練習に励んでいる。定期演奏会のほか、多くの市の行事に参加し、美しい歌声を披露している。
昭和55年、「世界青少年音楽祭」で銀賞を獲得し、国際友好親善と輝かしい実績をもつ。音楽を通じて、青少年の情操教育の向上に大きな役割を果たしている。