中国浙江省嘉興(せっこうしょうかこう)市の周洪昌(しゅうこうしょう)市長ら同市友好訪問団の一行4人(周和生(しゅうわせい)〈嘉興市人民政府外事弁公室主任〉)、施咸鳴(しけんめい)〈同市対外経済貿易委員会主任〉、陳浩(ちんこう)〈同市外事弁公室通訳〉)が4月1日に来富。16日朝まで滞在し、両市の友好を深め合いました。滞在中、訪問団は市や議会のほか市内の産業界とも交流。今後、両市は早期に友好都市提携の実現に向けて努力していくことをを確認し合いました。
早期に友好提携を
4月11日、来富した周市長ら友好訪問団の一行は、翌12日、市役所を訪れ、出迎えた渡辺市長、植田議長や市職員などから熱烈な歓迎を受けました。
このあと、庁舎八階の特別応接室で懇談に入り、渡辺市長は、“ふじ21世紀プラン”など当面する富士市の課題を説明し「いま、両市の友好関係は新しい段階に入ろうとしています。私たちは、相互訪問を通じて理解と友情を深め経済、科学技術、文化交流など広範な中で相互信頼を築き、なるべく早い時期に両市の友好都市提携を結びたい」と歓迎のあいさつを述べました。
これにこたえ、周市長は、「市長、議長を初め、日本の友人の皆さんに温かく迎えられ大変うれしい。」と感謝の言葉のあと「今回の訪問では、相互理解をますます深め、経済、技術、文化の実りある交流を行いたい。両市は、互いに共通点が多い。まず誇りとする文化遺産を持っている。経済がよく発展しており、産業構造がよく似ています。相互信頼、努力により必ずよいパートナーとして発展していくと信じています」と述べ「中国には、春は花、秋は緑という言葉がありますが、秋には必ず両市の交流に豊かな実りがあると確信しています〕と一日も早く友好都市提携の実現に向けて努力したいと語りました。
企業・公共施設を視察
懇談のあと友好訪問団は、市役所を見学、午後は、総合運動公園、第一清掃工場、田子の浦港、岩本山公園などの公共施設を視察しました。
また、13日は、富士山周辺を視察。14日は、静岡県副知事と同県日中友好協議会を表敬訪問したほか、市内の天間製紙、小林製作所を視察しました。15日は、前日に引き続いて東芝富士工場、大昭和製紙富士工場の市内企業や吉原北中、市立中央病院を視察するなど疲れも見せずに精力的な親善交流を重ねました。
友好・交流の必要性
日中両国間の友好・交流は、2,000年の歴史があり、世界の民族交流史の中で、最も長いきずながあります。特に両国は、文化、思想、生活などの分野でお互いに共通する部分があり、一時期不幸な事態があったにせよ、歴史の流れからすれば両国が友好的に付き合うことは当然のことといえます。
既に、都市レベルでの友好提携は、国交回復後急速に進められ、市民・人民の相互理解と文化・スポーツの交流を発展させてきています。今まさに国際化の時代を迎え、長い歴史がはぐくんできた隣国との関係、発展のために都市の果たす役割は重要になっています。
嘉興市との友好都市提携は、両市の友好、交流のみならず日中両国の永遠の平和に貢献するものと思われます。
周市長を初めとする友好訪問団の一行は、帰国に当たり「富士市は、美しく、経済、文化が発達していて友好的な都市です。また、市民も勤勉で大変親切です。一日も早く友好都市提携を結び、両市の政府レベルだけでなく各界、若者たちの交流を促進させたい」と6日間にわたる友好訪問の感想を述べました。