2月、3月は受験シーズンです。受験は富士市の高校進学率(91.8パーセント)が示すように、大部分の人が一度は経験するものです。
受験生はもとより、家族もこの時期は落ちつきません。
今回は、「受験」というテーマで、体験談、勉強法などのお便りをいただきました。
気力だけの世界
望月利幸さん 静大2年 久沢西(20歳)
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高校、大学と2度の受験を経験し、部活との両立、進路の迷いなどいろいろなことが思い出として残っています。苦しい思い出の多い中で、ささやかな楽しみとして忘れられないのが、受験勉強中の夜鳴きそばの味です。
「なぜこんなに苦労しなくては」とか「入学したら、ああしてこうして」と思いをめぐらせながら道を歩き、5分程でたどりつく店での熱いラーメンの味は格別でした。
たかがラーメンですが、僕にとっては深夜勉強の意欲を与えるばかりでなく、1時間後の確実な睡眠を約束するものでした。
「ラーメンを食べなければもう少し勉強できたかな」と翌朝のたび重なる後悔にもかかわらず連日通ったあの日々…。
そして、今も店がわりすることなく湯けむりを出すどんぶりの向こうに、懐かしい「気力」だけの世界がちらほらと見え隠れするのです。
自主性と計画性を尊重
保科 翠さん 事務員 瀬戸河原(43歳)
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我が家では昨年、一昨年と長男・次男の受験が相次ぎ、今年は一息ついているところです。
日ごろから「勉強は長い時間やればいいというものではない。自主的に集中力を持ってするものだ」と考えていた私は、二人の子供の自主性と計画性を尊重してきました。
現在、早稲田大学に進学した長男は、細かな学習計画を立て勉強しました。長男が小学1年生のとき何でも私に頼り過ぎると感じた私は、酷なようですが一人で勉強するようしむけました。
今にして思えば、そのときから自主性と計画性がついたと思います。
また、そうはいっても人間ですから、計画どおり進まないこともありました。そんなとき、親とすれば不安ですが、小言を言うより夫や祖母ともども励ますようにしました。
知識は目と耳から
内海 繁雄さん 自営業 広見西本町(73歳)
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私は幼いころ勉強嫌いだった。祖父に勉強の仕方を仕込まれ、やっと普通になったと思う。
それは、知識は目と耳より入り脳に蓄積されるもので、鼻やおへそより入るものではなく、また、手で書くことは身体で覚えることだということ。
したがって、知識は声を出して読むことから目と耳より脳に入り、それを書くことにより、すなわち三位一体となる。
1冊の本を丸暗記することは難しい。だれでも試験のときは山をかけるものだ。その山を合併読み(声を出して読み、目と耳で理解する)し、何回も書くことだ。
ふだんそのように勉強すれば、試験で山が必ず当たる。