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【広報ふじ昭和60年】ふるさとの昔話

今泉一の宮の曽我堂

 曽我五郎、十郎兄弟のあだ討ちの話は有名です。入山瀬の曽我寺や厚原の曽我八幡は、曽我兄弟を祭ってあることで知られています。このほか、今泉の十王子神社境内に「曽我堂」というお堂があります。このお堂は、昔、この付近にある曽我小路と呼ばれた小路の奥にあり、曽我五郎の木像を祭ってあると言われています。

五郎の亡霊が門前に

 今から500年くらい前のことてす。
 今泉に善得寺という臨済宗の大きなお寺がありました。そのお寺の竺帆和尚(じんはんおしょう)というお坊さんが、ある晩夢を見ました。それは、富士の巻狩りのとき、親のかたきを討った曽我五郎の亡霊が、善得寺の門前に立ち、竺帆和尚にぜひ会いたいと言いました。和尚は、五郎を本堂に入れ、話を聞きました。五郎は、「私はいま地獄の修羅道(しゅらどう)で成仏(じょうぶつ)できなくて困っています。どうか、私を成仏させてください」和尚は、「よろしい。私の法力で必ず成仏させてやるから静かに待っていなさい」と言いました。
 五郎の亡霊は、にっこり笑って姿を消しました。竺帆和尚は、それから三日三晩、寝ずに五郎の木像を刻(きざ)み、ほこらを建てて、その中に木像を祭り、朝晩お経を上げて五郎の魂を供養しました。そして毎年5月28日には、盛大な祭典をしたそうです。

山の神さんと合祀

 曽我堂の近くに住む増田貞一さん(84歳)は、「お堂のいわれはよく知らないが60年〜70年前にはね、すぐ近くに曽我小路と呼んでいた小路があって、その奥にお堂があったよ。そのころどういうわけかわからないけど、十王つぁんの山の神さんと合祀したんだね」と語っていました。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 十王子神社内の曽我堂
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