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【広報ふじ昭和59年】薬草のおはなし 21

薬草名 ナンテン
生薬名 南天実(なんてんじつ)
薬効 せき止め

 お祝いごとで赤飯を他家へ配るとき、よく赤飯の上にナンテンの葉をあしらう風習があるが、これは「ナンテンの葉が毒を消して、食中毒の心配はありません」という意味をあらわしている。
 ナンテンの葉にはナンジニンという成分が含まれていて、これが熱い赤飯の上にのせられると解毒作用のあるチアン水素が微量発生して赤飯の腐敗を防ぐ。
 薬用部分の果実は12月ごろ採取して日干しにする。乾燥した実を1日に5〜10グラム煎服すると、せき止めに効果がある。
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