今のお葬式は、人が死ぬと家族や親しい人々とお別れをする“通夜(つうや)”というものをします。
そして火葬にして埋葬した後家族や親しい人々に不幸がないように、塩をまいたりして身を清めます。
古墳時代もこれと同じように人が死ぬと10数日の間「殯(もがり)」という儀式を行います。これは喪主が泣き、親しい人々は死者のまわりで歌い、舞い、お酒を飲んだりします。そして埋葬が終わると家族は水浴して身を清めたということが「魏志倭人伝(ぎしわじんでん)」に書かれています。
遺骸(いがい)や副装品を納める石の室を「石室(せきしつ」)」といいます。石室は古墳の中央に石組みで築かれています。古墳時代の初めごろには、石室のほかに木製や陶器製の棺(かん)や粘土(ねんど)で遺骸を包んで葬(ほうむ)っているものもあります。
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( 図表説明 ) 横穴式石室(断面図)
( 図表説明 ) 竪穴式石室(断面図)