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【広報ふじ昭和59年】夏場のごみ対策 水切りならば私にも

 毎年のことながら、梅雨が終わるとごみ処理にとって魔の季節ともいえる夏が訪れます。
 年間を通じ7月から9月にかけては、最もごみ量がふえる時期であり、そのごみに水分が多量に含まれる時期でもあります。
 乾燥しているごみに比べ焼却処理がしにくく、経費も余分にかかります。
 夏場のごみ出しについて各家庭で、十分水切りをしていただくようご協力をお願いします。

ごみ処理に夏は魔の季節

ごみ量の30パーセントが水分

 過去10年間の可燃ごみを月平均でみると、一番多い7・8月が1か月約3,850トン、一番少ない2月は2,900トンです。夏は冬に比べると1か月1,000トンも差があります。
 この大きな要因として生ごみの水分過多があります。
 市内からでるごみの組成分析結果でも、ごみ量の約30パーセントは水分で、多いときには36パーセントが水分でした。
 収集車(2トンパッカー車)には、1,500〜1,700キログラムのごみが積載できますが、軽く圧縮するだけで1台につき約50リットルの汚水が出ます。
 いかに可燃ごみが水切りされていないかわかります。
 水切りをしない弊害として、紙のごみ出し袋を使っていると破れやすく、犬や猫の格好のえさ場になったり、時には集積所周辺がごみだらけになりかねない結果になります。
 さらに、圧縮して積み込むため、水分の多いごみは収集中破れて、作業員に汚水が飛び散ることもしばしば起きます。
 また、水分を含んだごみは、焼却処理の過程でもごみだけでは燃えず灯油を燃やして処理しています。焼却量も1日120トンがせいぜいです。



水分の処理経費 2億4,000万円

 可燃ごみに含まれる水分は、ごみ量の30〜40パーセントです。
 ここで、ごみ量が減るとその分処理経費が軽減すると考えてみると、水分はごみ量の一部ですから年間次のとおり処理経費が減ることになります。
 (水分含有率30パーセントとして)
1.水分を1パーセント減らすことができれば、収集運搬経費は530万円の減
  焼却経費は280万円の減
  合計810万円の減になります。
2.水分が全くないと仮定すると、収集運搬経費は1億5,974万円減
  焼却経費は8,398万円の減
  合計2億4,372万円の軽減になります。

水切りアイデア

●その1

 使い古したパンティストッキングで袋をつくり、流し台の水切りコーナーにかぶせます。茶がらや細かいごみも流れないので排水管の詰まり防止にも効果的です。ごみを出すときには袋をしぼって容器に入れます。


●その2

 ポリ容器の中に側面か底に穴のあいたポリバケツを置き、その中に生ごみを入れて水切りを行います。
 なお、ふたに重石(おもし)をのせると水が早く切れ、また、ポリ容器にも排水口をつくると排水がよくできます。
- 図表あり -


●その3

 金網のカゴに下の方から包むようにビニールの袋をかけ、カゴの中に生ごみを入れ、水分をビニールの袋で受けるようにします。
 ビニール袋は容易に取りはずしができるようにしておきます。


●その4

 水切りコーナーに生ごみを入れ、水切りをした後、ビニール袋に入れ外からキリで数か所穴をあけ、手で押して水分を絞り集積所へ出します。
- 図表あり -

好結果の乾電池分別収集

 4月から従来の分別収集に、さらに乾電池の分別収集を市民のみなさんに協力願って実施してきました。
 その結果、当初予想した年間25トンを上回る、4月2,909キログラム、5月2,575キログラムという好結果が出ています。
 これからもみなさんのご協力をお願いいたします。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 収穫された乾電池の山

生ごみの堆肥化にも協力を

 市は、昨年度から庭などのある家庭に生ごみの堆肥化をお願いしています。
 生ごみの水切り以上に減量化の効果があるのが穴あきポリ容器による堆肥化です。
 ポリ容器は、連合婦人会にお願いして1個1,350円で販売しています。
 設置方法は、直径40センチメートルぐらい、深さ50センチメートルぐらいの穴を掘り、その穴に容器を入れれば使用可能です。
 利用方法は、1坪の土地があれば簡単に使用でき、一杯になるのに4人家族で2か月前後かかります。
 容器は円筒型ですから、土から簡単に引き抜くことができ、水洗いも容易にできます。
 また蓋がしっかりロックできますので、犬猫・ハエなどにも安心です。
 容器が一杯になったら引き抜いて土をかぶせ、その場所を移動して新しい穴を掘って利用してください。

- 写真あり -
( 写真説明 ) そんなに苦になりませんよ。
添付ファイル
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