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【広報ふじ昭和59年】ふるさとの昔話

きつねのはなし 大渕沼水 おさんの宮

 人々は、けものと共に生きて来ました。人とけもののまじわりは、おかしくもあり、おそろしくもありました。
 特に狐は、古来から人に知られ、いろいろな言い伝えや迷信があり、人をだますと言われています。今回はこの狐のお話しです。


いたずら狐のおさん

 旧大渕村沼水におさん神屋(じんや)という神社があります。
 昔、ここに「おさん」という狐がいたそうです。この狐は毎晩、夜道を通る人を迷わせたり、悩ませていました。ある晩、大渕の陣兵衛(じんべえ)という人が馬をひいて遅く家へ帰ううとして、ここを通りかかりました。
 すると、この悪狐が「おじさん、馬に乗せてくれろ。」と言って出てきました。陣兵衛はこの時とばかり、この狐を馬の鞍(くら)にしっかりからげて家に連れて帰り、家の者に言いつけて火あぶりにしました。
 狐は、「あつい、あつい」といって涙を流して助けを乞(こ)うたので、陣兵衛さんは、願いを聞き入れて狐を離してやりました。
 その後、じいさんがまた遅くここを通りかかると、また狐が出て「ひっくり、ひっぱり、毛焼の陣兵衛やあい」とからかいました。それ以後も通る人を迷わせたので、付近の村人がおさんの宮に祭(まつ)ったところ、それからというものは、この狐は決していたずらをしなくなったということです。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 大渕沼水のおさんの宮
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