第12回世論調査の結果
市は、昭和61年度からの市の新しい総合計画「ふじ21世紀プラン」の策定に向けて、市民のみなさんにアンケート調査をお願いし、このほどその結果をまとめました。
この調査は、市民の生活意識や、価値感の変化、満足度を調査分析し、将来のまちづくりに対応する計画づくりの資料にするものです。
各設問のパーセントは少数点以下第2位を四捨五入してありますので100パーセントにならないことがあります。
―調査方法―
市内に在住する満20歳から80歳までの男女を各地区ごとに無作為抽出し、市職員が訪問して行いました。
調査期間
昭和58年8月18日(木曜日)〜8月29日(月曜日)
回収結果
調査対象者 1,500人
回収票 1,388(男699、女683、不明6)
未回収 112
回収率 92.5%
●質問1
住まいの環境について静かなところと、便利なところではあなたはどちらが好ましいと考えますか。
- 図表あり -
快適性を望む人は50.8パーセントと半分を越え、居住には生活環境が重要であるとの考え方を示した。男女別では若干の食い違いがみられ、男性はより環境に、女性は利便性に重きをおく傾向がみられました。
●質問2
隣近所づきあいについて、あなたの考えはどれにちかいですか。
- 図表あり -
若者よりお年寄の方が「近所づきあいを大切」にするということは、この調査でもよく出ています。
職業別からみると「隣近所が大切」と考えている人は農林業(89.8%)、商工経営(85.5%)と地域に密着している人が高い率を示しました。
●質問3
地域活動についてあなたの考えはどうですか。
- 図表あり -
男女共同様な傾向を示し、協力するという積極型は38.9%、積極的には参加ができないは46.3%で消極型が上まわりました。
しかし、年齢別では男女に大きな違いをみせ、男性は年齢が多くなるにしたがって積極的になるが、女性は若い時と年老いた時が積極的で40歳代をピークに、子育て期間が消極的になっています。
●質問4
高福祉社会の実現が叫ばれていますが、あなたはどちらが望ましいと思いますか。
-
図表あり -
全体の78%の人は、市民があまり負担しなくてもやれる程度で進めるべきだと答えています。やむを得ないと答えた人は10人に1人(11.8%)でした。
男女別ではやむを得ないが男性15.2%、女性8.5%と女性の方が家計をあずかっているためか、高負担に対する反対が多い結果でした。
●質問5
あなたは、毎日の生活においてどのような時に生きがいや充実感を感じますか。
- 図表あり -
各人の生きがいはいろいろあるように思えるが、調査結果を見るとたいして違わないように思えます。
男女別では男性は仕事(48.4%)、女性は家族(52.4%)が第1位。
年齢別では、高齢者が休養、20代は趣味・スポーツと友人が多く青春の特徴がでています。
●質問6
今後高齢者が生きがいのある生活をするにはあなたはどれに力を入れた方がよいとお考えですか。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 高齢化の割合(65歳以上の人口/総人口)
富士市は、国・県と比べ、高齢化率は多少下まわりますが、どちらにしても昭和75年には人口の13.4%、昭和90年には人口の20%になります。
また、平均年齢は、昭和57年で男性74歳、女性79歳であり、これが将来にわたってはまだまだ伸びるとの予想です。
男女別では、男性が職業相談、女性が年金の希望とお互いが生活に密着したところでの願望が多く、年代別では高齢者が医療、若い人が福祉施設という結果がでました。
●質問7
青少年の非行化が問題になっていますが、非行化防止についてあなたの意見はどうですか。
- 図表あり -
家庭のしつけと答えた人は67.1%と高い率を示しました。どちらといえないと答えた人は5.8%と低く、この問題について一般的にはっきりとした考えを持っていると言えます。
非行の当事者に一番近い男性の20歳代の意見は、示唆に富んでいて、社会環境が大事だ、とする率は8.2%でこれほどの年代よりも格段に低い。大人の考えるほど社会現場に影響されていないのか、興味のあるところです。
●質問8
一生涯勉強することが必要であるとよく言われますが、あなたの現実の生活を通して、このことを実感としてどう思いますか。
- 図表あり -
勉強している、しようと思っているという意欲的な職業別グループは、事務、技術職(64.3%)、専門管理職(63.8%)、商工経営(59.6%)の順になります。逆に低いのは労務、技能職(39.4%)、主婦(42.9%)という結果でした。
●質問9
これからの生活の仕方について、あなたの考えはどちらに近いですか。
- 図表あり -
女性は、男性に比べゆとりある生活を望んでいる。また、男性でも60歳以上というと退職した後と思うが、その時になると、ゆとりある生活に急激にかたむいていくようです(69.0%)。
●質問10
これからの富士市では「商工業、農林業等を発展させる市政」と「公園、下水道施投等の生活環境整備を中心にした市政」のどちらを優先すべきだと思いますか。
- 図表あり -
男女別にみて、生活重視の方は男女年代別でもほとんど変らないが、産業重視は男性の方が多い。しかしその差はわずかでした。
●質問11
これからの富士市では「野鳥や自然の残る環境維持、いわゆる自然保護」と「道路、宅地、工場をつくったりする、いわゆる開発」のどちらを優先すべきだと思いますか。
- 図表あり -
全般的には自然保護は、数の上では開発より高い率を示しましたが、圧倒的というほどではなく、感覚的には自然保護ばかりでなく開発もという感じでした。
地区別では自然保護が60%以上を締めたのは、大渕、元吉原、富士駅南、田子浦、鷹岡、天間の6地区でした。
●質問12
あなたは、富士市を将来どのような都市に発展させ走らよいとお考えですか。
- 図表あり -
トップの教育文化都市、女性では2位に2倍近くの差をつけての1位で、男性は2位の工業都市とわずかの差でした。又、次の3位は男性は観光都市、女性は年代別に違っていて20代は観光都市、30・40代は流通拠点都市、50・60代は田園都市となっています。
●質問13
これからの富士市で必要な施設整備は何んだと思いますか。第1位から3位まであげてください。
- 図表あり -
重要と思われるものを第3位まで記入していただいた関係で、全体の数字が高いものが一番重要であるという判断ではなく、第1位にあげた率が高い施設が重要と考えました。
この第1位にあげた中で、10%以上は、学校、医療、福祉でした。第2位での10%以上は、医療、福祉、第3位での10%以上は、防災、道路交通、レクリエーションでした。
以上の3点を考慮し、全体の回答数から判断すると施設整備の重要度ペスト5は次のようになります。
●質問14
あなたは「ふるさと」としてこの富士市を想うとすれば、どんなことを想って感じますか。
- 図表あり -
●質問15
あなたは、いつまでもこの富士市に住みたいと思いますか。それとも他へ移転したいと思っていますか。
- 図表あり -
富士市への定住志向を尋ねてみた結果、住みたい人が75.3%、移転したい人が6.3%でした。
このように住みたいという人が多い数値がでたいとうことは、富士南麓の暖かな気候と東海道という主要幹線の通過地、また産業経済の活発なまちであることが作用しているといえます。