東名富士インターの南に丘こがる東平遺跡からは、奈良時代(1,200年程前)を中心とする須恵器(すえき)や土師器(はじき)と呼ばれる土器が出土しました。須恵器はロクロや窯(かま)を使って作る灰色をした硬質の土器で、5世紀頃(1,500年程前)に大陸から伝わり、専門の工人によって作られていました。
県内では中・西部地域で生産され、東部地域にも運ばれていました。土師器は弥生式土器の伝統を継ぐ土器で、粘土紐を巻きあげたり、輪積みで作り、野火で焼きあげた土器で主に赤褐色をしています。また須恵器のような技術を必要としないため各地の村人の間で生活に適した土器が作られていました。このため製作地の違いが粘土や作り方、形などに表われています。 東平遺跡から出土した土器にもこの違いがみられ、県東部から出土する衣地の土器の他、中部・西部、山梨県などから出土する土器がみられます。このことは、これらの地域から人々の移住があったと考えられます。
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