元気な声で「いってきます」といって出かけた子どもが、二度と帰らなかったり、不自由な身になってしまう……新学期は、こんな恐ろしい交通事故が心配される時期でもあります。
特に新入学(園)児をもつ家庭では正しい交通ルールとマナーの実践を習慣づけることが大切です。
■子どもの特性を考えて
市内では子どもの事故が、昨年1年間で202件発生しました。そのうち園児・小学生が174件で全体の86パーセントを占め、低年齢の子どもがより交通事故にあいやすい結果がでています。
事故原因としては、とび出しが59件、直前直後の横断が29件で、歩行中の事故の67パーセントを占めています。
また自転車に乗っていたときの事故も40件発生しています。
事故原因からもわかるように、子どもは一つのことに夢中になるとまわりのものが目に入らず、物事を単純にしか理解できなくなり、考え方も自己中心的になるという特性をもっています。
■お母さんも通学路を歩いて
事故の発生時間をみると、登下校時が一番多く発生しています。
原因としては、朝起きるのが遅く授業に遅れそうになった、忘れ物を思い出した、叱られて家を出た、授業が終わり開放的になった、などがあげられています。このようなことがないように寝る前には翌日の準備を済ませ、睡眠も十分とって、登校時間には余裕をもたせるよう習慣づけましょう。
新入学(園)児をもつお母さんは、通学路を子どもと一緒に歩き、しかも子どもの目の高さで見て、危険な場所を具体的な言葉で教えてあげましょう。普段の生活では、子どもはお母さんの行動をいつも見ています。お母さんが正しい交通ルールを示すことは無言の教えになります。
春の交通安全運動 5月11日〜20日
今年も春の交通安全運動が5月11日から20日までの10日間、全国一斉に実施されます。
今回の運動は、歩行者の交通事故防止。自転車の安全利用の促進の2つに重点が置かれます。
幼児の睡眠時間調査から
あるグループが、幼児の睡眠時間が心身に及ばす影響についての調査結果を発表しました。調査対象278人のうち、眠りにつく時間が最も多いのは午後9時台で49パーセント、次いで8時台30パーセントとなっていますが、21パーセントの子どもは午後10時以降に寝ています。
夜が遅いと朝目がさめないのは当然。登園までに時間がなく朝食もそこそこに出かけるようです。
夜8時台に寝る子どもたちと、10時台の子どもたちを比較して、明らかな差が見られたのは反射テストで10時グループは、8時グループに比べ、とっさの事態に体が反応する時間が3割近くも長くかかりました。
また神経が体の行動を支配するテストでもはっきり差がでたそうです。
短い睡眠時間は、反射神経を鈍らせて交通事故などを招きやすくなります。子どもの睡眠時間の管理をもう一度大人が考えてやる必要がありそうです。
交通安全は一人ひとりがみな主役
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( 写真説明 ) 急いでもきちんとみます、みぎ ひだり