紙1トン製造するのに150トン〜250トンの水が必要といわれます。市内には紙パルプの事業所が362か所もあり、年間4,900億円が製造出荷されています。これは全国生産量の約16パーセント(家庭紙は約40パーセント)に当たります。
このため、毎日大量の水が使用され、かつては製紙工場の汚水が市内の河川を著しく活し、農業にも被害を与えていました。
こうした環境を浄化し、生活と生産活動との共存を図ろうと出来たのが、全国にも例をみない工場排水の専用排水路(特別部市下水路)岳両排水路です。
昭和26年に着手し、昭和49年に完成しました。総事業費は39億3,000万円。菅きよの総延長は32,626メートル。富士・富士宮の製紙工場のうち142工場が使用しています。
岳南排水路管理組合は、これらの工場の使用料によって施設の維持管理や運営を行う一方、汚水処理を行っています。その他の工場は個々に施設を持ち汚水処理をしています。
この結果、河川や田子の浦港もきれいになりました。
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( 写真説明 ) 汚水処理場全景
( 写真説明 ) 計器がいっぱいの操作室
( 写真説明 ) きれいになった水は貯木場へ