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【広報ふじ昭和58年】ふるさとの昔話

曽我兄弟にまつわる話 虎御前の腰掛石

話をしてくれた人
石川喜十(いしかわきじゅう)さん(72歳) 片宿
- 写真あり -

 鷹岡地区には曽我兄弟にまつわる史跡がいくつかありますが、虎御前の腰掛石もその一つです。腰痛が治るという言い伝えから、昔はお参りをする人も多かったのですが……。


いつとはなしに里の人々が

 鎌倉時代、将軍頼朝の富士の巻狩の陣中で起った、曽我五郎十郎の仇討(今から790年前・建久4年)にまつわる史跡は、この辺りにいくつかあるが、虎御前の腰掛石というのは、ほれ、この石なんだよ。
 知ってもいようが、虎御前というのは、兄十郎祐成(すけなり)の愛人で、それは情の深い美しい人だったそうだな。
 その虎御前が、二人の安否を気づかって、居ても立ってもいられず、大磯(おおいそ)を旅立って、たずねたずねて、ようやくここまで来たそうじゃ。
 そして、いとしい人はもうこの世にいないと聞いて、はりつめた心が一度にやぶれ、流れる涙をふきもせず、くずれるように腰をおろしたという……。
 いつとはなしに、里の人々が、この石を供養するようになった。ほれ、この小川の水で石を洗ってやるとナ腰痛が治るということで、昔はお参りする人も多かったが、今はめっきり減って、社会科見学の小学生や、時おり調査の学生が来るくらいになってしまったなあ……。

- 写真あり -
( 写真説明 ) ほれ この石がそうなんだよ
添付ファイル
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