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【広報ふじ昭和57年】ふるさとの昔話

天神川原(てんじんがわら)狐の手まり

話してくれた人
荻野祥吉(おぎのしょうきち)さん(68歳)平垣町
- 写真あり -

 富士郡平垣村の松永屋敷といえば名代(なだい)の豪邸で旗本領の地方代官の役割をつとめていました。
 山本幸七じいさんは、その松永屋敷の植木職人として働いていました。


ひとの子もわが子もトントントン

 その晩はとりわけ月の光が明るく照らしていました。
 家路を急ぐ幸七じいさんが天神川原の田んぼ道までさしかかると、何やら足元にころがって来ました。
 手にとってみると、やわらかな白い毛をまるめた手まりです。
 「こりゃ結構なものが……。下の子供たちのおもちゃにもらっていこ。」
 幸七じいさんには、上から下まで6人の子供たちがいたのです。
 さあ、下の子供たちは大喜び。このまりは不思議によく跳ね、その上コンコンと軽い音色を出すのです。
 やがて、家中の者がぐっすり寝込んだ真夜中のこと、誰かが雨戸をたたく音が聞こえました。
 「幸七じいさんコンバンわ。人間(ひと)の子もわが子もトントントン……。」「いったい、こんな夜中に誰だろう。」
 戸を開けると、外は月の光がますます美しく、その向こうに大きな白弧が逃げて行くところでした。
 翌朝、幸七じいさんは白い手まりを、もとの場所にそっと返してやりました。それは母狐が子弧のために自らの毛をぬいて作った、狐の手まりだったのです。
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