実相寺は、久安(きゅうあん)元年(1145年)に鳥羽上皇の命をうけた智印上人(ちいんしょうにん)が創建しました。
のちに日蓮宗となりましたが、市内で最も古い、天台宗の寺で、寺域は4キロ四方あったそうです。
鎌倉時代には日蓮上人が、この寺にある大蔵経を閲読して、有名な立正安国論の草稿を練ったと伝えられています。
日蓮と立正安国論
日蓮が実相寺に来たとされる正嘉・文応(しょうか・ぶんおう)(1257年〜1260年)の頃は鎌倉を中心に災害や疫病が多発し、人々が苦しんでいました。
日蓮は、その原因を探るため、実相寺を訪ね、大蔵経(一切経)(だいぞうきょう(いっさいきょう))を調べ、その結果「立正安国論」を述作したと伝えられています。
この巻物は、日蓮の直筆原本と寸分違わない複刻版です。
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