【広報ふじ昭和57年】第10回世論調査 市民は望んでいます 地域に根ざした保健活動を
主婦を対象「健康」について
−調査方法と回収結果−
市内に住み、結婚している女性のおよそ3パーセントに当る1,500人を住民基本台帳からコンピューターで無作為に選び、郵送による無記名の回答をお願いしました。調査期間は1月20日から2月1日まで。
回収は1,188人(79.2パーセント)で、郵送方式による調査としてはこれまでの中で最も高い回収率でした。
第10回世論調査
家族の健康に関して主婦の果す役割は大きなものがあります。そこで第10回世論調査は市内の主婦を対象に「健康」についての考えや行政への要望をつかむことを目的に行いました。
このほど調査の結果がまとまりましたので、そのうちから主なものをピックアップしてみますと。
●健康ということばをどのように理解していますか
全体の38.5パーセントが「家庭の内外に心配事もなく気分よく毎日をすごせること」と答えており、「健康」を身体だけのことでなく精神的なことも含めてとらえている人が多いことがわかりました。しかし20代は27.5パーセントと少く「病気をしないこと」が38.5パーセントと最も多いのが特徴です。
- 図表あり -
●自分の健康をどう思いますか
自分で健康だと思っている人は82.7パーセントと意外に多くいましたが、これは健康でありたいという願望も含まれての結果ではなかろうかと思われます。
- 図表あり -
●健康のためにどんなことをやっていますか
健康にとって大切な三本柱は「栄養・休養・運動」といわれています。こうした点でとらえると運動か少ないのが目立ちます。健康のために自ら体を動かすという能動的なことが弱いことが指摘されます。
したがって、市民の健康づくりのために、今後の保健活動はこうした面にもポイントをおいてとりくむことが必要です。
全体的に少いながらも「スポーツや運動などに心がけている」と答えた人は30代が最も多く、地域では富士南が目立ちました。少ないのは年代では50代、地域では旧吉原地区でした。
- 図表あり -
●塩分をとりすぎていませんか
成人病は塩分のとりすぎに関係するといわれております。調査結果は55.1パーセントの人が「気をつけている」と答えていますが、主観的な自己評価であり、実際の内容となると違いがあるのではないかと思われます。
年代別の特徴としては、高齢者ほど成人病に対し注意していることがあげられます。
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●成人病検診をこの1年に受けましたか
この1年間に成人病検診を受けたことがあると答えた人は全体で62.0パーセントと意外に多くありました。
これは働きに出ている主婦が多く、事業所で実施した検診も含めての回答であろうと思われます。
年代別では20代が29.4パーセント、60歳以上が75.2パーセントと高齢になるほど多くなっています。
また検診を受けなかった理由で最も多かったのは「受けようと思ったが機会がなかった」42.9パーセントでした。
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●健康を守るための事業で利用したものは
健康課が実施している保健活動のうち、利用が多いのは3歳児や1歳半の乳児健康診査の母子を対象としたものが多く、「わからない」「回答なし」の人は高齢者ほど多くなっています。
これは今までの保健活動の対象が母子中心であったことを表わしています。
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●市の保健婦と何らかのかかわりをもったことがありますか
4人に1人の割で保健婦と何らかのかかわりをもったと答えていますが、年代による違いがみられます。20代では約半数の49.5パーセント,と多く、30代では35.8パーセントとやや少なくなり、40代からは10パーセント台と減少しているのが特徴です。
地域で多いところは富士見台40.4パーセント、丘39.5パーセント、須津・浮島32.7パーセントなどであり、少ないところは伝法15.7パーセント、駅北17.8パーセント、元吉原19.3パーセントなどです。
意見欄には「市に保健婦がいるのを知らなかった。」という記入もあり、まだまだ保健婦の活動が理解されていないことが明らかとなりました。
- 図表あり -
●市にどのような対策を望みますか
3人に1人が「健康診断や健康相談の充実」を望んでおり、意見欄にも「病院へ行くほどではないが、健康のことについて気軽に相談するところがほしい。」という要望が割と多くあります。また、この項目はどの年代にも平均して多いのが特徴です。
年代による差があるのは「スポーツやレクリエーション活動」です。やはり20代(18.2パーセント)、30代(18.6パーセント)が多く50代(5.7パーセント)、60歳以上(7.1パーセント)は少なく、地域で多いのは富士見台(21.8パーセント)、駅南(20.0パーセント)です。
- 図表あり -
●健康に関する学習会に参加したいと思いますか
「思う」と答えた人は50代(75.6パーセント)、40代(70.3パーセント)に多く、実際の行動につながるかどうか問題があるにしても、今後こうした年代への働きかけが必要であろうと思われます。意見欄にも公民館講座に組み入れてほしいという声があります。
地域による違いも見られ、多いところは須津・浮島(86.5パーセント)、原田(72.1パーセント)、大渕(70.8パーセント)などで、少いところは富士見台(59.6パーセント)、田子浦(59.7パーセント)など。
- 図表あり -
●近所の協力や連帯がうまくいっていると思いますか
この項目に対する評価は主観的であり、地域全体というよりほんの隣近所を基準にしてのことだろうと思われるにしても、地域による違いが見られます。「思う」と答えた人が多かったのは須津・浮島(65.4パーセント)、駅南(62.5パーセント)、富士南(62.2パーセント)などです。
また年代による違いも見られ、60歳以上(68.0パーセント)が最も多く、20代(39.4パーセント)が最も少いのが特徴です。
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●隣人の健康を守るための活動に参加する意志がありますか
福祉ボランティア活動については近年参加する市民も増え理解も広まっていますが、市民が余暇を利用して隣人の健康を守るための活動“保健ボランティア活動”についてはまだ具体的なものとして行われていません。
しかし、地域での世話役や相談役としての市民の保健活動をこれから進めていくことを考えていく必要があります。
全体では半数が参加の意志があると答えています。年代による違いがあり20代は39.4パーセントと少く、子育てが終った頃から次第に多くなり、周囲に目を向けはじめるようになることを示しています。
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市の保健婦さん紹介 私たちは市民の健康のお役に立つことを願って活動しています
竹島たみ江(58歳) 主査(総活)
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市川いづみ(30歳) (担当地区)富士駅南
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金指弘子(23歳) (担当地区)須津・浮島・富士見台
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酒谷初江(31歳) (担当地区)岩松
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関原清美(23歳) (担当地区)吉永・原田
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中村弥生(27歳) (担当地区)鷹岡
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花崎節子(41歳) (担当地区)田子浦・富士南
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堀内光代(28歳) (担当地区)元吉原・広見
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増田品子(26歳) (担当地区)吉原・大渕
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松下良子(53歳) (担当地区)伝法・丘
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村松祥子(50歳) (担当地区)富士駅北
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湯沢まさみ(36歳) (担当地区)今泉
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アンケートに寄せられた意見
吉原50代 私の住んでいるところは商店街のためか地域の行事に協力する家庭が少なくて困ります。互いに助けあっていくことが大切だと思います。
今泉50代 高齢になると病気がちになり、どの病院や診療科がよいのか悩むことがあるので、そうした相談場所がほしいです。
伝法20代 幼児をつれても参加できる講座や教室を開いてほしい。
元吉原60歳 市立病院の長い待時間の改善をぜひ。
駅北30代 スポーツやレクリエーション活動の場をもっとつくってください。
田子浦40代 医者にかかる前に相談できるところがほしいです。予防医学にもっと力を入れてください。
鷹岡50代 働きにでているので昼間の催しには参加できません。夜間の勉強会を実施してほしいです。
丘60歳以上 富土市には総合病院が少ないと思います。増えることを願っています。
岩松30代 子宮ガン検診は病院でやってほしい。
新総合計画に盛られた保健行政
保健
富士市は生産と生活が調和する産業文化都市を大きな目標にまちづくりをすすめています。これは去る昭和54年に決めた「新総合計画」に盛られていますが、この計画は昭和60年に向けて具体的な計画を示しています。
この中での第1の柱「いのちと健康を守る」はさらに保健・医療・救急・公害防止・交通事故防止・火災防止・災害防止の7頃目に分けられています。
市民の健康を増進するため、健康診断、検診、予防接種の徹底をはかり、病気の早期発見、早期治療をすすめます。スモン、ベーチェット病等の特定疾病患者や大気汚染による健康被害者の医療救済に努めます。
また、市民の生活環境を衛生的に保持するため、衛生害虫の駆除や畜犬対策、食品衛生に対する監視・指導を強化していきます。
添付ファイル
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
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