今年は、全国的に風しんが流行しそうなきぎしがみえています。風しんは、数年から10年の間隔で学童を中心に流行し、季節的には2、3月頃から6月頃までが流行期です。
風しんそのものは、比較的軽い病気ですが、妊娠初期の妊婦がかかると、生まれてくる子どもに障害が起る危険があります。20歳代の女性の70パーセントから80パーセントは、風しんに対する免疫を持っているといわれていますが、結婚を予定している女性は、風しんの抗体検査や予防接種をうけて免疫をつけておくことをお勧めします。
全身に発疹が
風しんは、感染してから14〜21日位の潜伏期のあとに発疹がでます。
熱や発疹のでる前に全身のだるさを感ずることもありますが、軽い病気のため気づかない人も多いようです。
はじめに、耳のうしろや後頭部のリンパ腺がはれるなどの症状がでて、まもなく発疹がでるのが一般的な症状です。
発疹は、はじめ顔からでて、24時間位の間に全身に広がり手や足にまででます。あせもののようなピンク色の発疹で普通3日位で消えます。
感染は、はしかやかぜと同じように風しんウィルスが患者の、のどから排出され、これを吸った人が感染します。
胎児に心臓奇形などの影響
風しんが問題にされるのは、幼児や学童期の子どもではなく、問題なのは、まだ風しんにかかったことのない妊娠初期の妊婦さんです。
風しんによる被害の最大なものは、妊娠初期の婦人が感染した場合、胎児におきる先天性風疹症候群という障害です。
その障害でいちばん多くみられるのは、先天性白内障と先天性心臓奇形、聴力障害などです。
この他にも知能障害とか、あるいは感染が強度であれば死産や流産をおこす場合もあるといわれています。
流行期を安心してすごすためにも、女性は結婚前、あるいは結婚の決まった時点で、風しんの抗体検査をうけ、まだ免疫のない人は、予防接種をうけて免疫をつけておく方が安全です。
風しんは、一度かかれば終生免疫があるといわれています。
*抗体検査・予防接種については、最寄りの医療機関でご相談ください。(料金は自己負担)
●抗体検査料 2,500円程度
●ワクチン接種料 5,000円程度
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( 写真説明 ) 結婚する女性は免疫を