1億8,000万円−これは、昨年1年間に市内で発生した火災の損害額です。1日平均にすると49万3,150円が毎日灰になったことになります。昨年は、118件の火災が発生し、その31パーセントにあたる37件が2月と3月に発生しています。
2月28日から3月13日までは春の火災予防運動。
私たちの尊い生命や財産を火災で失うことのないよう、お互いに十分注意しましょう。
●昨年は118件発生
昭和56年1月から12月までに、市内では118件の火災が発生しました。
その内訳は、建物火災61件、林野火災4件、車両火災7件、その他46件です。
これを原因別にみると、一番多いのが、放火及び放火の疑いで36件。
このうち、かれ草やかやへの放火が20件もありました。この放火は、ある一定地域に限られ、連続的に起きているという特徴があげられています。
2番目に多いのが、タバコで13件。
これは、市内では2年前まで出火原因のトップにあげられていました。
しかし、全国的には依然として、1位を占めています。
タバコの火が原因と思われるものは、くすぶる時間が長いので、比較的みつけやすく、消火もしやすい訳ですが、人目につかない所で不始末されるので、大きな火事に結びついてしまいます。原因の中には、くずかごヘタバコを捨てて火事になった−などもありました。
3番目に多いのは、原因不明のもの12件。
4番目は、子どもの火遊び、風呂釜、電気配線器具で、それぞれ8件ずつ。
子どもの火遊びについては、小学校低学年や幼児によるライターなどの火遊びが原因となっています。
風呂釜については、から焚きや漏水があげられています。
電気配線、器具については、電気ゴタツの配線ショート、固定電熱器の故障などがあげられています。
●タバコ1本132万円の損害
次に、出火原因別の損害額をみると。
放火及び放火の疑いの損害総額は、4,868万円で、1件当り135万2,000円。
タバコの損害総額は1,719万円で、1件当り132万2,000円。
原因不明の損害総額は4,500万円で、1件当り375万円が灰になりました。
これらの総額は、1億8,040万円にのぼりますが、このうち建物火災による損害額が1億1,996万円で、損害総額の66パーセントを占めています。
火災発生件数を月別にみると、2月が最も多く22件、1月12件、3月15件、10月10件、12月9件の順となっています。
2月・3月にかけては、建物火災はもちろんのこと、枯草火災も多くなっています。この時期は、空気が乾燥し落葉や枯草が燃えやすいということもありますが、出火原因をみると、タバコやマッチの投げ捨て、たき火の不始末といった、ちょっとした不注意によるものがほとんどです。
火災発生を時間別にみると、午後2時から午後3時までが13件で一番多くなっています。この原因としては、昨年と今年にかけて発生している、かれ草とかやの放火が含まれています。
次に多いのが、午後6時から午後7時までの11件。これは、夕食の仕たく時の火が原因としてあげられています。
総体的にみると、やはり昼食時や夕食時の火を使う時間帯に、火災が多く発生しています。その中で、天ぷら鍋のかけ忘れによる火災が6件ありました。
台所での火災は、ちょっとしたスキに発生しますので、火から離れる時は必ず火を消しましょう。
●重点は死傷事故防止
春の火災予防運動が、2月28日から3月13日までの2週間、全国一斉に行われます。
この運動は、春先の火災が発生しやすい時期に、火災から悲惨な死傷事故をなくす目的で行われます。
運動期間中の前半は、林野火災と車両火災の防止に重点が、後半は建物火災防止に重点が置かれます。
具体的には、身体不自由者等を中心とした焼死防止対策の徹底、家庭における防止対策の推進、防火対象物にかかる防火安全の確保、異常乾燥時及び強風時の火災発生防止対策の推進、以上の4つをすすめます。
火災の最も起きやすい時期を迎え火の元には十分注意しましょう。
春の火災予防運動 2月28日〜3月13日
毎日が防火デーです ぼくの家
- 写真あり -
( 写真説明 ) 春の防火ポスター
( 写真説明 ) 岩松3年 加藤千鶴さんの作品