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【広報ふじ昭和56年】文化懇談会が提言 市民文化のすすめ

中心は3つの柱

 市は、「生産と生活が調和する産業文化都市」をめざし、文化振興の基本方策を求めるため、昭和54年9月「富士市民文化懇談会」を設置しました。
 この文化懇懇談会は、石田潔氏を座長として発足以来、2か年にわたり、討議を重ねてきました。
 その結果、9月8日「市民文化のすすめ」と題し、3本の柱とその具体的方策20項目を渡辺市長に提言しました。
 市はこの提言を、市民文化の方向を示すものとして受けとめ産業文化都市づくりをさらに進めます。
 提言の主な点は次のとおりです。


■富士山を基点とする都市づくり

◎まちに魅力とゆとりを
(文化公園)広見公園を先例として野外音楽堂、野外劇場、彫刻の森、美術館など、計画的な配置を。
(堤の並木・周遊道など) 大きな川を利用し、四季を通じて緑と花と水にふれあえる「堤の並木」や「チビッコ広場」さらに周遊道やサイクリングロードの整備を。
◎まちをきれいにする運動 
 市民ひとりひとりの自発性を出発点に広く市民団体、民間企業、行政機関が役割分担のもとに地域ぐるみで推進を。
◎モデル地区の設定
 自然と人為と歴史が融合した都市美を形成するよう、その具体的な方策として、モデル地区の設定を。
◎公共施設に文化の香りを
 公共施設は、画一的な方法によるだけでなく豊かな個性美と創造美にも配慮を。
◎富士山に映(うつ)ろう景勝地の選定
 仮称「富士十景」として選定、美しい富士の再認識を。
◎「ほたるの里」「鈴虫の里」づくり
 身近かな自然に親しむ機会を地域の人たちの工夫と努力で。


■文化振興の礎をつくるために

◎市民文化綱領の策定
 市民に共通する目標を定め、文化への決意を誓い合い励まし合うための、仮称「市民文化綱領」の策定を。
◎文化振興基金の設定
 市民の手づくり文化を具体化する方途として、行政だけでなく、広く市民、民間企業の協力を得て基金を設定。それを将来文化振興財団に。
◎文化の交流
 文化は交流によって広まり、交流によって発展していくものであり、国内外と姉妹都市提携を。
◎高等教育機関の誘致
 市民の文化水準を高めるための核づくりの方策として、大学・短大等の高等教育機関の誘致を。
◎総合市民文化会館の建設促進
 市民文化活動の中心の場としての総合市民文化会館の建設促進を。


■文化活動をもりあげるために

◎「富士市民文化賞」の創設
 文化振興に寄与した市民や、団体の功績を顕彰して、文化活動を一層もりあげるために「富士市民文化賞」の創設を。
◎「富士の文化」を映画・スライドに
 地域の歴史と文化を紹介する映画やスライドの制作と伝統行事、民話、郷土芸能などの集録発刊を。
◎市民芸術文化月間の設定
 より多くの市民が芸術文化に関心をもち、これらの文化行事に参加するためにも全市的な規模で春、秋を重点に「市民芸術文化月間」の設定を。
◎地区文化祭の拡充
 地区内にある会社・工場・商店などにも参加を呼びかけ、その地区の特性を生かした文化祭を。
◎文化のための人材登録など
 各分野のリーダーをボランティアとして人材登録し、市民の学習要求に応えていく。
◎青少年の健全育成
 行事などに青少年の役割をできるだけ設定し、市民総ぐるみで健全育成につとめる。
◎「家庭の日」への期待
 真に家庭をみつめ,実践目標を定め健全な家庭づくりにつとめることを期待。
◎市民みんなの富士まつり
 まつりは地域社会を維持し、発展させていくうえに大きな役割を果す。そこで富士まつりを市民みんなのまつりに。
◎「ふじ讃歌」の募集
 市民誰もが心をひとつにして、気軽に楽しく歌える「ふじ讃歌」の創作を。作詞、作曲は広く市民から募集。


■市民と行政が一体となり

 富士市の頂点としてそびえている富士山は、富士市民の心の象徴であり都市づくりの基点である。
 今後、市民も行政も常にそのことを意識し、まちづくりを進めてほしい。さらに行政は組織・内容にわたって、市民文化をどう進めるかを課題に全庁的な体制づくりに着手するよう要請する−と提言しています。

●市民文化と富士山
市民文化懇談会 座長 石田 潔さん
- 写真あり -

 文化懇談会は、「富士市民の文化をどう進めるか」をテーマに、2年間を期限に懇談を重ねてきました。そして、20項目を提言としてとりまとめました。
 これを素材として、市民の皆さんや行政関係者が、今後市民文化を、いっそう広く、深く耕していただければ幸です。市民文化は、結局のところ市民の心の問題であり、心を原点として進められることであります。その心を象徴するものは、富士山でありましょう。富士山を仰いだとき、私たちは人間としての我が心を呼びおこされ、そしてまた、富士山麓に生きる富士市民としての心をかきたてられもします。そこで、私は思います。
 富士市の市民文化を推める合言葉は、「富士山を仰いで市民文化を進めよう」と。いかかでしょうか市民のみなさん。
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