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【広報ふじ昭和56年】お祭り騒ぎでなく 地道で末長い文化交流を望んでいます

各界・各種団体の皆さんに伺いました『国際姉妹都市縁組』

 「国際姉妹都市縁組」について、各界・各種団体の中から300人を対象にアンケート調査を行いましたが、このほどその結果がまとまりました。
 このテーマによる調査は、去る昭和54年10月にも第8回世論調査として一般市民を対象に行いましたが、こうした調査は全国的にもあまり例がありません。
 市は、これらの調査結果を参考に、富士市と外国の都市との結びつきについて検討していきます。

−調査方法と回収結果−
 この調査はまず最初の調査を行い、その結果からさらに質問項目をしぼってもう一度調査を行う、デルファイ方式という方法を用いました。
 二度の面接調査は市職員65人が担当しました。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 回収結果
■富士市が外国と姉妹都市縁組をすることについてどう考えますか
 「賛成」と答えた人は、先の第8回世論調査の67.1パーセントより多く、80.8パーセントありました。
 性別では男が84.1パーセントに対し女は77.4パーセント。年代別では、10代が95.2パーセントと最も多く、次が20代の88.5パーセント。賛成が最も少ないのは60歳以上の77.5パーセントでした。
 職業別では学生が94.7パーセントと最も多く、次に労務・技術職の87.5パーセント。少いのは無職の66.7パーセントでした。
- 図表あり -
( 図表説明 ) (表1) 

■賛成・反対の理由はどんなことですか。
 この項目は、デルファイ方式の特徴を生かして二度調査しました。まず最初の調査結果を出した後に、それぞれの上位の中からどれか一つを選んでもらう方法で2回目を行いました。
 賛成、反対の理由はそれぞれ表2と表3の通りです。賛成の理由では、第1回と第2回の順位は変わりませんが、反対の理由が、第1回と第2回で1位の順位が違うことが目立ちます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) (表2)「賛成」と答えた人の理由
( 図表説明 ) (表3)「反対」と答えた人の理由

■国を選ぶとしたらどこがよいですか。
 記入した人は85.4パーセントあり、順位は1位がアメリカ、次いでカナダ、イギリスの順でした。先の世論調査では、アメリカ・カナダ・スイスの順で、いずれも北米に人気が集まっています。
- 図表あり -
( 図表説明 ) (表4)どこの国がよいか

■姉妹都市縁組をするとしたらどんな都市がよいと思いますか。
 この項目も二度調査しました。その結果、文教都市を望む人が多く、第2回調査では過半数ありました。文教都市を望むのは、第1回、第2回とも特に20代・30代、事務・技術職に多く見られました。
 なお先の世論調査では、工業都市が31.7パーセントで第1位でした。
- 図表あり -

■都市を選ぶ場合、どんなことを基準にしたらよいと思いますか
 全体としては「富士市の地形、人口、産業、環境など都市の形態が似ている。」ことが第1位です。これは特に男に多く、女は「教育や文化交流」を第1位にあげていることが特徴です。
 先の世論調査の順位は、第1位は同じですが、第2位と第3位が逆転していることが違いです。
- 図表あり -
( 図表説明 ) (表6)どんなことを基準にしたらよいと思うか

■姉妹都市縁組を行う場合、どこが主体となった方がよいと思いますか。
 全体としては「市や議会が主体となって……。」が最も多かったが、「民間団体が主体となって…。」を第1回第2回ともに第1位にあげたのは、10代と学生でした。
 この項目については、いずれも市や議会と民間団体が互いに協力しあってすすめていくことが必要であり、その中でも特に主体となってすすめるところは…。という理解をしていくことが必要であると思われます。
- 図表あり -
( 図表説明 ) (表7)どこが主体となった方がよいと思うか

■姉妹都市が出来た場合、訪問団の一員として参加する意志がありますか。
 参加の意志が「ある」と答えた人は先の世論調査より17.3パーセント多い54.9パーセントという結果でした。また「ない」と答えた人は同調査よリ9.7パーセント少ない14.5パーセントでした。
 「ある」と答えた人は、性別では男が58.9パーセントと女より8.1パーセント多く、年代別では10代が76.2パーセント、20代が61.5パーセントと若い人ほど多くなっていました。この傾向は先の世論調査とほぼ同様です。
- 図表あり -
( 図表説明 ) (表8)

それについて私もひとこと

●鈴木一吉くん(14歳)昭和通り(吉原一中3年)
- 写真あり -

 これまでに海外へ4回行きました。そこで得たことは国は違っても友情は共通なんだということです。国際交流をして、外国のよいところを学ぶことも必要だと思います。
 特に若者は大きな世界をもっと知らなくては…。


●井出口美津香さん(21歳)富士見台5丁目(神戸青年団)
- 写真あり -

 青年団活動で感じるんです。
 富士市ぐらいのまちになれば国際的なつきあいをしてもよいのではと…。
 特に若い人の交流がしたいですね。その時には、私たちにも企画に参加させてほしいワ。いいものにします。


●高木勝朗さん(38歳)柏原(富士商工会議所職員)
- 写真あり -

 商工会議所としての正式決定にはなっていませんが、事務的に検討したことはあります。さらに、2年程前、JC(青年会議所)として市に積極的に国際交流を提案もしています。市がリードして推進してほしいですね。


●鈴木政義さん(40歳)藤間(会社経営・JC会員)
- 写真あり -

 国際姉妹都市縁組を行う場合、文化交流を目的とすべきで、利益を考えてはダメだナ。
 それとあせってはいけないと思う。末長く地道なつきあいにしたいね。それには、やはり行政が一定のおぜん立てをしないとむずかしいよ。

アンケートに寄せられた意見から

〔女10代〕名前だけで終わってしまうのではなく、交流がさかんなよい姉妹都市をつくってほしいと思う。
〔女20代〕誰もが参加でき、将来は学生留学ができるような姉妹都市を選んでほしい。
〔女30代〕姉妹都市縁組の趣旨には基本的には賛成です。しかし財政のひっぱくする中で、特定の人達のものになりかねない。それよりも先にまだまだやってほしい問題が多くあると思います。
〔女40代〕形式的で儀礼的な縁組であるならば賛成できない。
〔女50代〕このことによって、国の将来を背負う青少年に良い影響を与えることを期待しています。
〔女60代)訪問団として参加した人は、何かの形で集合の都度、大ぜいの人に報告した方がよいと思う。
〔男10代〕市民全体で盛りあげるように、市民に興味をわかしてもらいたい。
〔男20代〕外国の状況を知ることによって、日本や富士市を見直すことが出来れば成功。観光気分ではダメ。
〔男30代〕相互交流という名目のために、公費の無駄使いは極力抑えてほしい。
〔男40代〕姉妹都市縁組が一部の代表者で決定し、一時的な祭り気分で終っているところもあると聞きますが、将来の富士市発展につながる様、時間をかけて広く市民の声を聞き、市民全体が祝えるような縁組にしてもらいたい。
〔男50代〕産業都市として積極的に進めるべきである。
〔男60代〕効果を過大視せぬこと。短期留学生による文化・スポーツの親善交流が図れれば充分だろう。

全国と県内状況 外国との都市縁組

・国際姉妹都市縁組は全国で263市町村
 姉妹都市縁組には外国と行う場合と、国内の都市と行う場合があります。諸外国との姉妹都市縁組を結んでいる市町村は、今年7月現在198市60町5村あります。
 縁組の数は市の提携291組、町村68組です。数の違いは、複数の縁組を結んでいる市町村があるためです。

・相手国はアメリカが断然トップ
 市における縁組の相手国は37ヵ国です。アメリカが断然多く半分近い141市、以下ブラジル29市、中国21市、ソ連18市、オーストラリア16市、カナダ15市などです。

・静岡県内の状況
 静岡県内の状況は21市中12市が縁組提携しています。
●下田市⇔ニューポート市(アメリカ)●熱海市⇔サンレモ市(イタリヤ)●三島市⇔パサディナ市(アメリカ)●沼津市⇔カラマズー市(アメリカ)●御殿場市⇔チェンバースバーグ市(アメリカ)●富士宮市⇔サンタモニカ市(アメリカ)●清水市⇔ストックトン市(アメリカ)●静岡市⇔オマハ市(アメリカ)●焼津市⇔ホバート市(オーストラリア)●島田市⇔リッチモンド市(アメリカ)●掛川市⇔ユージン市(アメリカ)●磐田市⇔マウンティンビュー市(アメリカ)・タグパン市(フィリピン)
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