●7割を国保が負担
お医者さんにかかった時、あなたが支払うのは費用の3割だけで、残りの7割は国民健康保険から支払われています。
その費用は、みんながいざという時に備えて出し合ったお金(国民健康保険税)と国や市の補助金で賄われています。
●あなたはどの健保
わが国の健康保険制度には、会社などへ勤めている人が加入する職域の健康保険と、農業や商工業などの自営業者などが加入する国民健康保険(国保)とがあり、国民は、このどれかに加入しなければなりません。
どの保険に加入するかは、あなたやあなたの家族の職業、所得などによって決まります。市内に住んでいる人で、職場の健康保険などに加入していない人は、すべて、国保に加入しなければなりません。
●加入は世帯ごとに
国保は、世帯主でも家族でも、ひとりひとりが被保険者となりますが、世帯単位で加入することになっています。
したがって、国保に加入すると世帯主の名まえで、1世帯1枚の保険証が交付されます。
世帯主の役割
1.加入.脱退.世帯員の被保険者資格の異動について、14日以内に届け出をする。
2.保険料や一部負担金を支払う。
3.療養費、その他の給付金を請求する。
●国保で受けられる治療
国民健康保険でみてもらえるものには、療養の給付と療養費払い、助産費、葬祭費があります。
■療養の給付
病気やケガで、医者にかかったとき、治療費の7割を負担します。
■療養費払い
次の場合は、いったん治療費などの全額を病医院の窓口で支払い、その後、市役所保険年金課へ申請すれば、その一部を払い戻します。そのとき、診療報酬明細書や領収書が必要です。ただし、1以外は、医師や国保が認めた場合に限ります。
1.旅行先で急病になり、被保険者証を持っていなかったり、近くに国保を扱う病院などがなかったなどで国保を利用できなかったとき。
2.重い病気やケガで働けない病人を自動車で入院させたような場合の移送費。
3.病状により看護人が必要なとき。ただし、基準看護を実施している病院へ入院した場合は認められません。
4.輪血したときの血液代、コルセットなどの補装具が必要なとき。
5.保険医が認めたハリ・キュウの施術費。
■助産費
子どもが生まれたとき、世帯主の申請により8万円を支給します。
■葬祭費
被保険者が死亡したとき、葬祭を行った人の申請により2万円を支給します。
●高額医療費を支給
同じ人が、同じ病医院で治療を受け、同じ月に支払った医療費(自己負担分)が、3万9,000円を超えた場合、高額療養費として、その超えた分について、国保で支給します。
■支給の基準
◎月の1日から末日まで、暦月ごとに1か月として計算します。
◎病医院、診療所ごとに計算します。2つ以上の病医院に同時にかかっても、合計はしません。
◎入院・通院・歯科診療の費用は、それぞれ個別に計算します。
◎総合病院の各診療科は、別の病院や診療所として扱います。ただし、入院患者が他の科の診療を受けたときは合算します。
◎ひとつの病院や診療所でも、入院と通院は別に扱い合算しません。
■申請
支給が該当する世帯には、診療月から2〜3か月後に通知します。
通知を受けたら、市役所保険年金課で、申請手続きをしてください。
●国保税を納めることはあなたの義務です
国民健康保険税の納期は、7月・8月・10月・11月・1月・2月です。
納期が遅れると延滞金がついたり滞納処分を受けます。
滞納が続くと、富士市の国民健康保険の他の加入者に余分な負担を負わせることになったり、納付率が低いと国の補助金が減らされるなど、みなさんに迷恐をかけます。
国保税は必ず納期内に納めてください。
現在、市民のみなさんが使う国保の医療費は、国保税だけでは足りず国や市の補助を加えて、やっと支払われている状態です。
国保税を納めることは、あなたの最も大切な義務です。
●保険証は大切に
保険証は、加入者の権利を保障する大切な証書です。
保険証がないと、医療費は全額自費で支払わなければなりません。
他人に貸したり借りたりしてはいけません。保険証を不正に使用すると罰せられます。
保険証は、次の注意事項を守って大切にしてください。
◇保険証は、いつでも使えるように、わかりやすいところに保管し、なくさないようにしましょう。
◇治療がすんだら、病医院から保険証を受け取り、手元に保管してください。預けっぱなしは事故のもとです。
◇治療中に保険の種類が変わったり、住所が変更した場合は、すぐに病医院に申し出てください。
- 図表あり -
( 図表説明 ) お金と同じ様に大切に!