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【広報ふじ昭和56年】のり夫とりつ子のやさしい法律問答

訪問販売などで後悔しないために

りつ子
 実は、あまり欲しくもない高級化粧品を、訪問販売でつい買ってしまったんだけど、解約したいワ。

のり夫
 訪問販売や通信販売、それに会員をふやしながら商品を販売するマルチ商法などの苦情が、あいかわらず市民生活課に寄せられているんだよ。

りつ子
 ヘエー、そうなの。

のり夫
 一時期、全国的にトラブルが多かったことから、昭和51年に「訪問販売等に関する法律」ができたんだよ。今では、トラブルの件数は減ったけど、それでも時々はあるようだね。

りつ子
 それではその法律の説明をしてください。



■4日以内なら解約も可

のり夫
 まず訪問販売をする時は、セールスマンは必ず氏名・名称・商品の種類を明示する義務があるのだよ。
 さらに、セールスマンは代金支払の時期や方法、商品の引渡時期などの内容の書面を購入する人に手渡さなくてはならないんだ。

りつ子
 解約もできるのかしら。

のり夫
 販売契約をしてから4日以内なら無条件で契約の撤回、解除ができるんだよ。これはクーリングオフという制度なんだけどね。

りつ子
 クーリングオフ…。冷却期間っていう意味かしら。

のり夫
 その通り。この制度は、セールスマンの巧みな言葉によるトラブルを防ぐため、消費者が一度頭を冷やして考え直す機会を与えるものなんだ。

りつ子
 それでは私の場合も4日以内なら解約できるのね。

のり夫
 ただし、化粧品は使用した場合、契約の撤回はできないことになるんだ。また、解約した時、販売業者が請求できる損害賠償の限度も決められているんだ。
 当然ながら、一般商店の御用聞きのような場合は、この法律の適用から外されているのだよ。



■慎重に考えることが大切

のり夫
 それから、通信販売については、ねだんや代金の支払時期、方法、商品の引渡時期、返品の場合どうするかなど広告に明示することにもなっているのだよ。

りつ子
 へえ−、そうなの。

のり夫
 さらにマルチ商法と言われる連鎖販売取引では、不実の行為を禁じたり、誇大宣伝や強引な勧誘は取引の停止が命ぜられることにもなるのだ。

りつ子
 口先やムードによるごまかしは許されないということね。

のり夫
 そうとも、しかし何といっても大切なのは、消費者自身の慎重さや自覚ある行動こそ必要だということだよ。

りつ子
 はい。よくわかりました。

■ご相談は市役所2階市民生活課(市民相談室)へ
 電話番号 51-0123(内線248)
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