【広報ふじ昭和55年】現代っ子高校生の映像
アンケートに見る生活意識と親の悩み
“明るくて率直で自分の意見がはっきりいえる”“思いやりや公徳心に欠ける”前者が現代っ子の良い点で後者が欠ける点と一般的にいわれている。そして、“思いやりのある素直な子どもになってほしい”これは、親が子どもに望む共通した代表的な願いなのだそうです。
県教育委員会が「在学青年の生活意識に関する調査」をまた、市青少年問題協議会が「子どもに関する悩みと相談」のアンケートをまとめました。この2つの調査から現代高校生気質の輪郭が読みとれるような気がします。
現実的な在学青年の生活意識
県教育委員会は、昭和52年に県内30校2,000人の高校生を対象として、“高校生の生活意識と行動に関する調査研究”を行いました。
この調査結果から、現代の高校生気質を浮き彫りしてみると…。
◆多い勉強と進学の悩み
現代の高校生が「悩んでいることや心配していることは何か」をみると、選択肢13項目の中で、最も多いのが「勉強のこと」ついで「将来のこと」「進学のこと」の順になっています。
これを学年別にみると、1年生は勉強、2年生は異性や性格面、3年生は将来と就職のことでの悩みが多く各学年毎の特徴といえます。(表)
- 図表あり -
( 図表説明 ) 高校生の悩み
◆目立つ無目的の勉強
「今、何のために勉強しているか」の問に対しては「自分をみがくため」という答えが37パーセントで一番多いが、これを除くと「ただ何となく」「どこでもよいから就職するため」「しかたなく」といった無目的で、なりゆきまかせの姿勢が目立っている。
しかも、この姿勢は、上級学年になるにつれて、はっきりしてくる傾向がみられます。
とくに、「ただ何となく」は、1年生26パーセント、2年生31.9パーセント、3年生32.4パーセント「どこでもよいから就職するため」は1年生19.2パーセント、2年生23.0パーセント、3年生 27.8パーセント。この他に全体で「一流大学に入るため」が10.6パーセントとなっている。
◆約半数が生活安定志向型
「将来、どんな生活がしたいか」についてみると、一番多いのが「平凡でもよいから暮らしに困らない生活」で、「気らくな生活」と合せると、55.7パーセントにもなる。
これは、現代っ子に生活安定志向型が多いということがいえます。
次に多いのが、「教養・趣味を生かす生活」であり、最も低率だったのは「社会奉仕型」0.7パーセントでした。
◆ こづかいは3,000〜5,000円
1か月のこづかいの額は、3,000円〜5,000円が一番多く43.1パーセント。
また、こづかいの使いみちを調べてみると、ベスト3が飲食費・本・雑誌代・趣味の順。男女間で特に差がみられたのは、男子は、女子よりも趣味・娯楽に多く金をつかい、女子は、本・文具・装飾品にこづかいを使う傾向がうかがえる。
やはり親は教育上の悩み
子どもに関するアンケート調査
市青少年問題協議会は、今年の5月、市内の普通高校と商業高校の生徒を持つ親243人に対し、“子どもに関する悩みとその相談”についてのアンケート調査を実施しました。
その調査結果をみると、「子どもの養育について、深刻に悩んだことがあるか」の問に対しては、約半数の親が「ある」と答え、そのうち70パーセントが「教育上の悩み」を訴えている。
「悩みを誰に相談するか」については、「妻や夫または家族」が圧倒的に多い。
「悩みを妻や夫以外に相談する」のうち、「誰に相談するか」については、「学校の先生」が多いが、「専門家」を求める声も出ている。
市青少年補導センターの土屋指導主事は、「複雑化する社会の中で、子どもを持つ親の悩みは増えつつある。
相談する相手としては、今後、専問家を求める傾向が、ますます強まるのでは……」と話しています。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 補導センター土屋主事
添付ファイル
※PDFを初めてご覧になる方は、ソフト(Adobe Reader)のダウンロードが必要です。
「Get Adobe Reader」のボタンをクリックし、説明に従いAdobe Readerをダウンロードして下さい。
広報広聴課 (市庁舎8階北側)
電話:0545-55-2700 ファクス:0545-51-1456
メールアドレス:kouhou@div.city.fuji.shizuoka.jp