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【広報ふじ昭和55年】軟弱地盤に挑む

11月15日沼津バイパスが開通

 富士−沼津間を結ぶ、国道1号線沼津バイパスが、11月15日に全面開通します。このバイパス開通により、国道1号線の交通援和と、湿地帯として知られる浮島ヶ原の開発に大きな期待が寄せられています。
 この他市内では、東名富士インターと富士宮市を結ぶ、西富士バイパスの建設工事、富士由比バイパス新富士川橋の拡幅工事が急ピッチで進められています。


柏原・今井地区の国一交通混雑が解消

 駿東郡清水町−富士市今井間18.5キロメートルの沼津バイパスは、国道1号線の交通緩和、流通の合理化、浮島ヶ原の開発を目的として、昭和40年に着工しました。
 工事費は、総事業費256億円で、その内訳は、用地買収費113億円、工事費118億円、調査費25億円など。特に沼津市西部から富士市にかけての13キロメートルは、軟弱地盤帯といわれている浮島ヶ原のため、事前調査や工事方法が、何回となく実験・検討されてきました。
 その結果、同バイパスの施工法はプレローディング工法といって、軟弱地盤上に特殊なシートを敷き、その上に盛土して、その重量で地盤を固めて道路を造るという方法をとっています。
 また、事前調査によって、計画ルートをできるだけ海側に選べば、道路を造りやすいことも分りました。
 この間、昭和45年から部分開通を重ね、53年12月に沼津市一本松−富士市柏原間4キロメートルが開通。
 更に今回の今井−柏原間2キロメートルが開通することによって、全面開通となります。
 全面開通後は、東は昭和39年に開通した三島バイパスと、西は50年4月供用を開始した富士・由比バイパスと直結されます。
 この全面開通によって、市内の今井・柏原地先の国道1号線は大巾に交通混雑が解消されることになります。
 市が行った交通量調査によると、沼津バイパスが一部開通する前の昭和51年、柏原地先国道1号線の交通量は、1日約26,000台。
 同バイパスが一部開通した54年3月桧町附近の交通量は、国道1号線が1日約16,000台。バイパスが約17,000台で、合計33,000台となっており、沼津バイパスが完成することによって、国道1号線の交通量は、更に減少する見込みです。
- 図表あり -
( 図表説明 ) 浮島沼附近の地層断面図

西富士・富士−由比両バイパスも

 西富士道路は、現在の国道139号線が、東名高速道路の開通に伴ない交通量が著しく増加、この混雑を解消するために建設するもので、昭和49年に着工、57年3月完成する予定。
 このバイパスは、東名富士インターと富士宮バイパスを直結する道路で、市内伝法−富士宮市小泉間6.9キロメートル。富士市内が6.2キロメートル、富士宮市内が700メートルあり、工事費、用地買収費など、総額210億円が投入されます。
 富士由比バイパス新富士川橋の拡幅は、現在の上下2車線を4車線、幅員22メートルにしようとするもので、昭和53年に着工しました。
 昭和54年8月に下部の橋脚が完成し、現在、上部の工事が進められていますが、ほぼ9割近く完成。残された舗装や取付道路工事が今後行われます。
 完成予定は昭和56年3月で総事業費70億円が投入されます。
 これらの道路や橋が完成することによって、交通渋滞の解消や市民生活に大きな利便をもたらすものと期待されています。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 沼津バイパス
( 写真説明 ) 西富士道路の建設工事(東名インター東側)
( 写真説明 ) 拡幅された新富士川橋
添付ファイル
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