りつ子
最近、隣りに2階家が建ったんだけど、窓からこちらの家の中がまる見えなんです。
その上、夜遅くまでテレビの音や大きな話し声が聞こえて、とっても迷惑なんです。
こういう場合、何とかならないかしら。
のり夫
これから夏に向ってそういう問題が多くなりそうだね。
民法では、プライバシーの保護を目的として、境界線から1メートル未満で他人の敷地を見とおす場合には、目隠しをつけなければならないことになっているんだよ。
でも、多くの家が境界線に接して建てられている場所や目隠しの慣習がないところでは、慣習に従うとしているけど……
のり夫
しかし、のぞき見が故意で極端にひどいときとか、遊戯施設など多数の人が出入りし、住居生活がまる見えになってしまうなど、特殊な事情のあるときは、民法の規定とは別に隣家に要求することができるんだよ。
りつ子
隣りの家に話すって、むずかしそうだわ。
のり夫
迷惑しているんなら言わなくては。だまっていることは、今のままでいいということになるんだよ。
りつ子
夜遅くテレビやピアノの騒音などの問題は……。
のり夫
テレビやピアノなどの騒音や夜遅くの大声などは、法律上の規定は特にないから、なおさら必要ではないかな。
こうしたことは、あくまで隣同士のつきあい上の問題として、対処しなくてはならないんだよ。
隣の家では、ついうっかりしていたり、気がつかないでいるかも知れないから。
むしろそのことを伝えて、気をつけてもらうようにしたらどうかね。
りつ子
わかったわ、そのようにやってみるわ。
◎今回からやさしい法律相談は、「のり夫とりつ子のやさしい法律問答」に変わりました。