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【広報ふじ昭和55年】ゆたかな環境をめざして

自然環境の保全と緑の育成に関する基本計画ができました

 このほど、市は「富士市の自然環境の保全と緑の育成に関する基本計画」をつくりました。
 この基本計画は、市自然環境保全会議が審議した内容に基づいて、自然と市民生活が調和した、豊かでうるおいのある都市づくりをめざすためにつくったものです。
 それでは、この基本計画について主な点を紹介してみましょう。
■昭和60年を目標

 この基本計画は、昭和50年12月に制定された「富士市の自然環境の保全と緑の育成に関する条例」によってつくられ、昭和60年を目標にしています。
 この計画を推進するには、今まで実施してきた施策の成果をふまえながら、さらに総合的・体系的に自然環境の保全と緑の育成をめざさなければなりません。
 基本計画を審議した市自然環境保全会議は、「計画を実現するには、行政努力はもちろんのこと、市民ひとりひとりが自然保護や緑化について、理解と責任をもつことが必要だ」と強調しています。
 また、この計画は次の4つの基本的な考え方から成り立っています。
 第1に 自然を守る
 第2に みどり豊かな都市づくり
 第3に 自然の調査
 夢4に 自然に学ぶ


■自然を守る

 富士愛鷹山麓を中心とした富士市の自然環境は、工業都市としての発展と市民生活に大きな役割を果しています。
 市民が安全で快適な生活環境を維持してゆくには、残された自然を適切に保護するとともに、節度ある利用もあわせ考えなければなりません。
 このような考え方から、ヤブツバキクラス域(海抜650メートル以下の照葉樹林帯)の自然植生が残る間門浅間神社等の植生保護を行う自然植生の保護。多くの市民に親しまれている丸火自然公園をさらに充実するための丸火自然公園の保全整備。市街地の緑が少なくなりつつある現在、その緑を守り、さらに育てることをめざした樹林・樹木の保護など。
■みどり豊かな都市づくり

 緑は、大気の浄化や気象緩和、防災機能だけでなく、人間生活にうるおいと安らぎを与えてくれ、豊かな人間性を育てる重要な役割を果しています。
 また緑化は、生活環境整備の身近な問題であるため、その視点を、「緑を守る」「緑をつくる」「緑を育てる」の3点におき、富士市に合った都市緑化を進めていかなければなりません。
 そこで、みどり豊かな都市づくりには、街路・公共施設・家庭・工場の緑化、都市の美化と清潔保持のための「都市美化運動の推進」などを計画しています。


■自然の調査

 人間が良好な環境のもとで生活するためには、人間活動と自然との関係、生態系などについての研究を積極的におし進めることが必要です。
 自然の調査を進めるには、富士市域自然調査研究会の調査に協力する自然調査研究の推進。
 もうひとつは、標本や資料の有効利用を目的とした、標本資料等の公開を計画しています。


■自然に学ぶ

 自然保護思想の高揚を具体的に推進。自然のしくみや人間と自然との関係について市民の理解を深め、自然に対する愛情の育成をはかります。
 これらを進めるため、スライドや映画等を用いた広報。学校教育、社会教育を通じて行う、市民意識の高揚と啓もう運動の推進。更に市民エネルギーを結集した自然保護団体等市民運動の育成をはかります。

 「富士市の自然環境の保全と緑の育成に関する基本計画」についての問合せは、市環境保全課電話51-0123内線561〜563へ。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 植生豊富な須津川溪谷
( 写真説明 ) 整備される丸火自然公園

樹林・樹木を保護します

 基本計画の中にある「樹林・樹木の保護」を、今年度から実施します。
 この樹林・樹木の保護は、神社や寺院、または公共的施設などにあるすぐれた樹林・樹木を生活環境の保全と緑のシンボルとして保護指定しようとするものです。
 保護指定する樹林・樹木には標識を設置するとともに補助金を交付します。
 今年度は、まず富士駅南、駅北、伝法、吉原、今泉(東名高速道路南側)の5地区の神社林を対象に行います。

富士市樹林及び樹木の保護指定に関する要綱

◇保護指定基準
(1)樹林については、健全で、樹容がうつくしく優れ、樹林のある土地の面積が200平方メートル以上あること。
(2)樹木については、次のいずれかに該当し、樹容がうつくしく優れていること。
・1.5メートルの高さにおける幹の周囲が1.2メートル以上。
・高さが15メートル以上。
・株立した樹木で、高さが3メートル以上。
・はん登性(つる等)で、枝葉の面積が30平方メートル以上。

◇補助金の交付
(1)樹林については、500平方メートルまでは年額2万円とし、100平方メートル増すごとに 2,000円を加算する。ただし、補助金の限度額は年額5万円とする。
(2)樹木については、1本につき年額8,000円とする。
  問合せは市環境保全課へ
- 写真あり -
( 写真説明 ) 石井・愛鷹神社
添付ファイル
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