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【広報ふじ昭和54年】東海地震とその防災対策 6

地震だ!火を消せ

 「大正12年9月1日、午前11時58分におきた関東大地震は、昼食時だったため、各所で出火、3日3晩燃え続け、東京の半分以上を焼野原にし、死者10万人という大きな被害を出しました。」……
 私たちは、関東大地震など過去の地震から、地震による火災のこわさを知っています。地震で火事さえなければ、火災に追われて避難する必要もありませんし、ケガ人を落ちついて助け出すこともできます。そして復旧作業にもすぐかかれます。
 地震の被害を大きくするかしないかは火災防止にかかっているのです。「火を消せ」このかけ声は、本人はもちろん、地震におびえる人々にも 忘れている行動を呼び起こす大切なものです。


小さな火のうちに消せ

 地震のゆれは、1分ぐらい続きます。出火して天井に燃えひろがるまでには3分ぐらい。たとえ、火が出ても、天井を抜ける前なら備えてある消火器具で消しとめることができます。
 消火のポイントは、できるだけ燃えているものに近寄って消火器具を使うことです。「もう一杯の水があったら、ボヤで消し止められたのに」という声は、普段の火災現場でもよく聞かれる話です。風呂の残り湯も貴重な防火用水になります。すぐ捨てないでおきましょう。


消火器……宝のもちぐされにならないように

 地震の火災対策として、消火器が 家庭に普及してきました。
 しかし、「消火器はあるにはあるが、実際の操作となるとネ…」という自信のない人が、ほとんどです。
 頭の中では、ああすればとわかっている人でも、いざ炎を前にするとたじろぐものです。
 この時、冷静に操作きせるのは「私は消火器を使ったことがある」という自信なのです。
 一般家庭によくある粉末消火器の有効期間は5年です。5年が過ぎたら、中味の取換えです。この時、そのまま業者に渡さず、実際に消火器の操作訓練をしておきましょう。
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