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【広報ふじ昭和54年】天災は忘れたころにやってくる

これから台風シーズン

 いよいよ台風シーズン、今年は9月1日が「二百十日」です。
 「二百十日」とは天気予報や台風情報がなかった昔、立春から数えて210日目にあたる日は、大風の吹いたりする荒れる日だから心しておけよという防災の意味で暦につけられるようになった日です。
 しかし、ここ十数年来、私たち富士市民は、幸いにも台風の直接的な被害を受けていないので、ちょっと台風のことを忘れがちになっていないでしょうか。防災に油断は禁物です。
 過去に台風による大きな被害を受けたことをおもいおこし、ここで、もう一度心構えを新たにしておきましょう。


■台風の正体
 台風はフィリピンの西側の太平洋で生れた熱帯低気圧で、最大風速が秒速17メートル以上になったものです。
 どうしてできるのかは、まだ明らかではありませんが、どうやら北半球の北東貿易風と南半球の南東貿易風の衝突によるものではないかとみられています。
 台風は毎年30個ぐらいが発生し、左回りの大きな空気の渦を巻きながら北上し、このうち4個ぐらいが日本列島に上陸しています。

■台風情報をよく聞こう
 台風の大きさや強さは気象衛星や飛行機、レーダーによって正確にわかり、進路もだいたい予想することができます。
 台風が近づいた時の心構えの第一歩は、私たちがテレビやラジオ、新聞などで知らされる台風情報を正しく理解し、十分知っておくことなのです。

■台風の大きさと強さ
 台風は「大型の強い台風」、「非常に強い中型台風」のように、大ききと強さを組み合せて表わされます。
・大きさの目安として
 風速25メートル以上の区域が中型では半径200キロメートルぐらい、大型が300キロメートルぐらい、400キロメートル以上になると非常に大きな台風といわれます。
・強さの目安として
 最大風速が毎秒25〜34メートルなら並、35〜44メートルなら強い、45〜54メートルは非常に強い、55メートル以上なら猛烈に強い台風といわれます。
 風速は10分間の平均秒速で表わされます。瞬間風速というものがありますが、この値は平均風速のおよそ1.3〜1.5倍になります。
◇風速による破壊力のちがい
・10メートル〜雨傘がこわれる。
・20メートル〜看板やトタンが飛ぶ。
・30メートル〜かわらが飛んだり、雨戸がはがれたりする。老朽化した家は倒れる。
・40メートル〜小石が飛び、電車(客車)が倒れる。
・50メートル〜ほとんどの木造家屋が倒れ、樹木は根こそぎとなる。

■台風の風に備えて
 家の窓、雨戸を閉め、スジカイなどで外から補強し、ガラス戸には保護板をあててください。家の中に風が入いると尾根が飛んでなくなりますよ。
 それから看板やテレビアンテナの補強、風で折れたり、電線に触れるおそれのある木の枝は切り落しておきましょう。

■大雨に注意
 台風では雨による大きな被害も出ます。1時間に30ミリ以上降ると、低地での浸水や、小さな河川の増水など被害が目立ちはじめます。
 ザァザァと降り、通路に水が流れるような雨は、だいたい30ミリあります。
 昭和51年9月に富士市を襲った集中豪雨は、時間降雨量が90ミリありました。90ミリとはタタミ2枚の広さにドラム缶2本分の雨が降ったことになります。
 大雨注意報は時間あたり20ミリ以上総雨量で約50ミリの雨が降った時、さらに大雨警報は40ミリ以上、総雨量が約90ミリになった時、発令されます。大雨警報がでたら、がけ崩れのおそれのある所や増水した河川の近くの人々は、一刻も早く逃避しましょう。

*台風に伴えての懐中電灯、トランジスターラジオの点検は、お済みですか。
 作動しますか。長い間、電池を入れっぱなしではないですか。
 電池を長い間、器具に入れておくと、自然放電して使えなくなったり液漏れをおこし器具を痛めます。
 電池は器具から抜き取って、ビニール袋に入れ保管しておきましょう。

- 写真あり -
( 写真説明 ) 1、高波にのまれた車(台風26号)
( 写真説明 ) 2、アーケードも骨だけに(台風26号)
( 写真説明 ) 3、波と風で松もバッタリ(台風26号)
( 写真説明 ) 4、砂が家をおそう(台風26号)
( 写真説明 ) 5、屋根もスッ飛ぶ(台風26号)
( 写真説明 ) 6、波にのまれ、警官殉職(台風26号)
( 写真説明 ) 7、水が家を突きぬける(51年集中豪雨)
( 写真説明 ) 8、鉄橋も曲げる水の力(51年集中豪雨)
( 写真説明 ) 9、吉原本町通りも海(51年集中豪雨)

9月2日(日曜日)は防災訓練

自分を守るために自分の体で覚えよう
 「グラグラ」大地震です。ほとんどの人は頭でわかっていても冷静な行動をとるのは難しいものです。
 この時、一刻も早く冷静な行動に移れるようにするのが防災訓練です。
 防災訓練の原点は、自分が、自分を守るための行動を、自分の体で覚えることなのです。
 今回の防災訓練は東海大地震に備えて、自主防災会を中心に消火・救護活動などが行われます。
 9月2日(日曜日)、午前7時のサイレン、これが「警戒宣言発令」、そして7時45分のサイレンが「大地震発生」このサイレンで行動開始です。
 なお、大雨の場合は9月9日(日曜日)に順延されます。
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