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【広報ふじ昭和54年】東海地震とその防災対策 4

あなたは“震度とマグニチュードM”の違いがわかりますか

 みなさんは、昨年の伊豆大島近海地震の余震情報をどのように受け取られたのでしょうか。余震情報は、「可能性としては、伊豆南部・中部に最悪の場合、M6程度の余震の発生もありうる」というものでした。
 のちに行われたこの情報に対する調査によりますと情報を聞いたほとんどの人が、マグニチュード6を震度6と誤解してしまい、異常な不安を抱いていたということです。

■マグニチュードと震度のちがい
 マグニチュード(略してMで表わされる)は地震の大きさを表わすものです。
 Mの値カ「1」違うとエネルギーはだいたい30倍の割合で変化します。
 M8とM6の地震を比べるとエネルギーは約1,000倍違います。つまりM6の地震が1,000回起きて、やっとM8の地震1回分になるということです。
  マグニチュードの大きさと地震の呼び名の関係は下のようになっています。さらにM8程度の地震になると巨大地震と呼ばれます。
 震度とは、それぞれの場所での実際の揺れを表わすものです。
 震度は地震の大きさ、震源からの距離、地盤の良し悪しによって左右されるため、同じ地震でも場所によって違います。マグニチュードが小さくても、震源に近いほど、また軟弱な地盤ほど震度は大きくなります。

■同じ「6」でも違います
 ではM6と震度6の地震を比べてみましょう。
 M6ならば中規模の地震です。このくらいの地震では、震度もだいたい3どまり、「あ、地震。」と、ちょっと驚く程度で、歩いている場合、感じない人もいるような余り被害に結びつかない地震で、階級震度の中震に当たります。
 しかし、震度6となると烈震です。字が示すようにはげしく揺れ、歩くことはむずかしく、はわないと動けない。外壁に大きなひび割れができ土台のずれる家もでる。古い木造の家のほとんどが倒れるというような被害のでる地震なのです。
- 図表あり -

被害に結びつく震度

震度4(中震)*M6.9
 電柱や立木が揺れるのがわかり、すわりの悪いものは例れる。軽い目まいを覚える。

震度5(強震)*M7.4 宮城県沖地震(M7.4)
 家具が倒れたり、軟弱な地盤では家屋に被害がでる。立っていることはむずかしい。

震度6(烈震)*M7.9 関東大地震(M7.9)
 外壁に大きなひび割れが入り、古い木造家屋は倒壊する。山くずれ、地割れを生じる。はわないと動けない。

震度7(激震)*M8.4 安政東海地震(M8.4) 濃尾地震(M8.4)
 3割以上の家屋が倒壊し、ビルのガラスのほとんどがわれる。山くずれ,地割れ、断層などを生じる。

*Mの値は震源から100キロで推定したものです。
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