【広報ふじ昭和54年】東海地震とその防災対策 2
東海地震の根拠
■安政地震から125年を経過
駿河湾に巨大地震が起こる可能性がある。この地震で東海地方は壊滅的な被害を受ける。「防災対策を急げ。」こんな警告(学説)が、昭和51年8月に、ひとりの地震学者から発表されました。
「どうして…。その根拠は…。」このショッキングな学説をめぐり、さまざまな物議がかわされました。一口にいってこの学説は、これまで日本列島の周囲で起きている巨大地震の震源地のほとんどが、太平洋沿岸の海底であり、それもおおむね、150年位の間隔をおいて起きているということです。
■プレートは一定の方向に移動
では、同じような大地震が同じような場所でくり返し起こるのは一体なぜでしょう。こんな疑問に答えているのが、プレート・テクトニクス(海洋底拡大説)理論です。いいかえれば、地球は厚さ100キロメートルにおよぶともいわれる何枚かのプレート(岩板)によってできており、そのプレートは一定の方向(海嶺から海溝)へ移動し、海底の深い切れこみの部分へもぐりこむというのです。
日本列島では、日本海溝や南海トラフがそこにあたります(図1)
■地震はプレートの動きで
地震は、岩石が破壊(断層も出現)されるときに起こる現象で、巨大地震にたとえれば、この引き金になっているのがプレートの動きだといわれています。そして、このプレート運動によって蓄積されたエネルギーが限界に達すると、ほとんど同じ時期にエネルギーが解放(地震)されていたようです。
参考までに県下を襲った地震を年代順に拾ってみると次のとおりです。
・1854年12月23日 安政東海地震
伊豆から天龍川に至る地域で被害大。
・1923年9月1日 関東大地震
県東部で被害大。
・1930年2月21日〜5月17日 伊東地震群
2月から5月にかけて伊東市を中心に地震ひん発。
・1930年11月26日 北伊豆地震
丹那盆地原保にかけて延長30キロメートルの大断層が起こり、丹那付近では食い違いが3メートル余に達した。
・1935年7月11日 静岡地震
・1944年12月7日 東南海地震
近来にない大地震。地変も大規模に起こり、御前崎では15センチ位の隆起があり、津波が各所に押し寄せた。県西部に被害大。
・1974年5月9日 伊豆半島沖地震
南伊豆地方を中心とした局地的直下型地震。
・1978年1月14日 伊豆大島近海地震
河津町、東伊豆町、天城湯ヶ島町を中心として伊豆半島全域に被害が発生。
- 図表あり -
( 図表説明 ) フィリッピン海プレートの状況
( 図表説明 ) 富士市地震防災対策地区担当班(54年6月1日現在)
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