【広報ふじ昭和54年】表紙 成人のみなさん おめでとう
成人に寄せる言葉
富士市長 渡辺彦太郎
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晴れて成人になられた皆さんに心からお祝い申しあげます。
あなた方が心身ともに立派に成長されたことは、成人の証明であり、大人の仲間入りをすることであります。従って、これからは、独立独歩、社会人として自立していくために、皆さんの行動のすべてに自覚と責任が要求されてきます。
現代社会は、生活の水準もあがり、たしかに豊かさをもたらしたものの、刹那的な不確実性の社会だといわれています。皆さんは、こうした社会的風潮のみに埋没することなく、若者らしい理性と情熱で、職場や地域社会に積極的に参加と連帯の行動をおこし、新しい時代をリードする期待される市民となることを切望して止みません。
おわりに、皆さんの前途洋々たる将来を祝福し、ご健康とご活躍を祈念して、意義ある成人の日に寄せる祝辞といたします。
成人の諸君へ
富士市議会議長 中井浜次郎
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成人おめでとう−。先輩社会人として心からおよろこび申しあげます。
諸君は、きょうから周囲の保護を離れて、この社会でひとり立ちとなる。その門出をみんなではげましてあげるのが、きょうの祝日です。
いままでは、法律的にも世習上からも保護される側(がわ)にあった諸君だが、きょうからは違う。いままでのような「甘え」は通用しない。きょうから諸君を見る世間の目はきびしいものに変ってくるでしょう。諸君は、社会人としての権利を取得するが、しかしそれとはうらはらに責任と義務を負うことになる。だから同じおめでとうでも、きょうのおめでとうは、ひと味違うきびしさがあると思っていただきたい。おめでとう、といわれてそれに自信をもって応えられる自覚ある諸君なら大丈夫だ。諸君を迎える大人の社会は決して甘いものではない。みんな懸命に生きているのだから−。生きていくということが、なまやさしいものでないことを諸君はこれから知ることでしょう。本当の、本気の人生がきょうの諸君のその足元からはじまる。頑張って下さい。おめでとう。
研修と実践を
富士市教育長 時田忠蔵
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人生にはふし目が大切です。そこを折り目として古いものから脱皮し、より高い視野を持ちより広い人生の出発点とするからです。
成人式は、国をあげてそれを祝う行事であります。私は、大正の末に15歳で成人式を迎えました。
保証人に付添われて公会堂に集まり、村の長老や先輩の居並ぶ前で社会人としての心構えを誓ったものです。この日、内々の祝宴の時、平素、酒を飲まない父が初めて真赤に酔って喜んだ姿は今も忘れられません。
成人式の日から私達は社会人として一人前に扱われ、漁に出る者は、大人並の分け前を貰いました。したがって私達も服装や言葉づかいに気をつけ、隣人とは日常の挨拶を交し、村の奉仕活動にも参加しました。回顧すると、私の人生にとっては大きな折り目であり、懐かしい思い出の多い時期でありました。
本日、はたちで成人を迎える皆さん、おめでとう。皆さんに対する市民の期待は大きい。本日を人生の折り目として、社会人としての自負と視野を持ち、研修と実践を積まれるよう心から期待します。
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