【広報ふじ昭和53年】ふじ・あしたかの自然への招待 5
地質・地形(No.4)
■山ろく
富士市の富士山ろくは、ほぼ南に向って、急な斜面の山頂付近から、しだいにゆるやかな斜面の裾野となって広がり、平地へと続いています。
山ろくで見ることのできる溶岩は、ほとんど新富士火山のものばかりです。それよりも古い溶岩は、古富士火山のものが、天間付近で少し見られるだけです。
新富士火山の溶岩流は愛鷹山ろくの影響を受けていずれも北東から南西に向って流れています。これらの溶岩流によってできた代表的なものには、穴原(あなはら)地区にある不動穴(ふどうけつ)、久沢地区にある八幡穴(はちまんけつ)などの溶岩洞穴や、今宮・鵜無ヶ渕(うないがぶち)、地区の溶岩塚(ショウレンドーム)群などがあります。
この溶岩流の表面は、いちばん上に、クロボク(黒い土)と呼ばれる火山灰層(ローム)があり、農林業にとって大切な土壌となっています。その下は、赤土(あかつち)になっており、岩盤まで続いています。所によっては、このほかに、エスカマサ、アカマサヤ水に流されて平らに積もった砂レキ層、シャリマサと呼ばれるかたい層がまじっている地層もあります。この地域では、すべてのマサを含めて“フジマサ”と呼んでいます。
一方、愛鷹山ろくは、愛鷹ローム層と呼ばれる赤土でおおわれています。このローム層は、箱根火山、古富士火山、新富士火山から噴き出た火山灰が、つぎつぎに積み重なってできたものです。
■丘陵(きゅうりょう)
富士川左岸の小高い丘を、星山丘陵(岩本山、高原山)といいます。この地域は、狭いわりに地質は複雑で、いくつかの断層によって区切られています。
いちばん下の地層は、約200万年前の蒲原レキ層で、その上に、海底火山の岩渕火山の噴出物が、さらにその上に3種類のレキ層と古富士火山の噴出物や、新富士火山の火山灰などが重なってできています。
また、星山丘陵の東側は大宮断層、南側は入山瀬断層で大きくくいちがい、そのために崖(がけ)になっています。
(次回は、地質・地形No.5、地質地形の移り変わりのつづきです。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 今宮のショーレンドーム
(次回は、地質・地形No.5、地質地形の移り変わりのつづきです)
野山からの手紙
ボクは、丸火自然公園に住むリスです。ボクたちは、秋に集めたドングリやクリを食べながら、冬の寒いあいだ穴のなかでくらします。だけど、去年は人間の子供たちが、たくさん来て、ボクたちの食べ物を、みんな持っていってしまって食べるものがなくてとても困りました。今年は、ボクたちの分を、のこしておいてね。
人間のよい子のみなさんへ リスより
- 図表あり -
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