【広報ふじ昭和53年】東海地震に備えて
宮城県沖地震の教訓(その2)
今回は宮城県沖地震の調査報告の最後として、みなさんと一緒に建物の問題と地震に対する心がまえについて考えたいと思います。
−大きくゆれます 軟弱地盤−
宮城県沖地震でも多くの建物が写真のように傾いたり、つぶれたりしました。
地震には、地盤が軟らかなところの方が硬いところより大きく揺れる性質があります。
つまり建物が地震に対して強いか弱いかは、ほとんど建っている地盤のよしあしで決まります。
硬いよい地盤とは、岩盤、砂れき層といわれる砂や小石がつまったところ、逆に田、沼地などを埋め立てたところや、盛土した造成地などは地盤が軟らかく悪いところです。
仙台市の家屋の倒壊は、田を埋め立てたり、急傾斜地に盛土した郊外の造成地に集中し、擬灰岩の上という地盤のよい市街地には余りみられません。
もう1つ建物の倒壊に高い重心も大きな原因になっていました。ビルでは1階が広い倉庫などで、2階3階が事務所という高い位置に重心があるもの、木造家屋では、2階建ての入母屋造りに、特に多く被害が出ていました。
- 写真あり -
( 写真説明 ) 1階が完全にペッチャンコ(仙台市)
■グラグラこれなら大丈夫 やっておきましょう!!わが家の耐震診断
地震対策の1つとして建築相談を市役所4階の建築指導課で行なっています。家の耐震診断や補強の方法などを、お気軽にご相談ください。
命の継ぎ手
家具には倒れ留めを
もし、眠っている時に地震が起きて、バタバタとタンスや本棚が倒れてきたら……
地震の激しい揺れは1分ぐらい続きます。みなさんのお宅ではタンスや本棚などに倒れ留めをしてありますか。新築の際、タンスや本棚などは備えつけにしておくのもよい方法です。
倒れ留めは、家具をくさりや金具で柱や壁に留めるために高価な家具に傷をつけるという欠点があります。
でも……あなたは、命と家具、どちらが大事ですか?
命は何ものにも、かえることはできません。わが家の地震対策として家具には倒れ留めをしておきましょう。
◇報告
耐震構造の鉄筋コンクリート建ての家屋でも、震度6の地震では、本棚は30秒以内で倒れてしまいます
消火器
宝のもちぐされにならぬように! 8割以上が操作に自信なし
地震の火災対策として消火器が家庭に普及しています。しかし、「消火器はあるにはあるが、実際の操作となるとネ」という自信のない方がなんと8割以上います。
次のような笑うに笑えぬ実話があります…。火事の時、消火器を火の中に投げこんだ人がいます。その人は消火器が自動的に働き出すと思っていたそうです。
頭の中では、ああすればとわかっている人でも、いざ炎を前にすると消火器を持っていても、たじろぐものです。この時、冷静に操作させるのは「私は、消火器を使ったことがある」という自信なのです。
粉末消火器の有効期間は5年。業者に中味を取り換えてもらう時、そのまま渡さずに、実際に消火器の操作訓練をしておきましょう。
お知らせ
訂正 広報ふじ254号・3面・左下7行目〜ブロックべいの基礎の根入れの深さは30センチ以上です。
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広報広聴課 (市庁舎8階北側)
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