富士山をはじめ愛鷹連峰をひかえている市では、夏山シーズンに入り事故のない楽しい登山に……と山のぼりのマナーを守るよう市民に呼びかけています。
山には多くのキケンがひそんでいます。登山者が山をよく知らないために起こるキケンなどいろいろです。
山の遭難には、いま少し事前の準備や注意をおこたらなければ事故にならなかったというケースが多く見られます。登山の前に、かならず基本的なチェックを忘れないでください。
■山の気象はくるくるかわる
フモトは夏でも、山は冬じたく。山は平地と気象条件が違う上に、天気が激しく変化します。
夏だからといって軽装で出かけるなどはもっての外です。1,000メートル高くなるごとに気温は摂氏6度低くなり雨でも降ろうものなら、さらに気温は下がります。
避難の多くは、天候の変化が直接間接に影響して、発病したり、道に迷ったり、転落したり、凍死などによるものです。
■体調を整えてから
避難事故で一番多いのは転落が全体の50パーセントですが、次いで病気、過労が22パーセント続いています。
病気による事故はとくに50才以上の高令者に多く、急性の心不全、肺炎、気管支炎や腹痛などが目立っています。出発前の健康診断、それに適度なトレーニングを欠かさないようにしたいものです。
■登山計画書の提出
登山の前には、最寄りの警察、派出所をはじめ所属する山岳団体などに登山計画書を提出することになっています。ところが遭難事故の8割が計画書を出していない“無謀登山”です。計画書を出していれば万一事故にあっても救援活動がスムーズにはこび被害を最小限にくいとめることができるのです。登山計画書の提出は、登山者の義務であることをお忘れなく。