市は、快適で住みよい都市像の実現をめざして、昭和46年に定めた「第2次富士市総合計画」に基づいて“まちづくり”を具体的にすすめてきました。
しかしながら、昭和48年の石油危機を契機に、これまでの経済の流れが一変し、物価の高騰、雇用不安など多くの問題が表面化してきました。
国では、地域の特性を生かしつつ、人間と自然との調和のとれた健康で文化的な人間居住のための組合的環境を計画的に整備するため、第3次全国総合開発計画を新たに策定し新時代にそった地域の政策がすすめられようとしています。
一方、当市においても昭和60年度を目標に策定した第2次富士市総合計画の基本条件としての人口や土地利用についても計画と現況との間に差異が生じてきております。
このような情勢変化により市としても、今後すすむべき方向を見直しながら長期的、総合的な立場から新しい富士市を創造するための指標としてまとめたのが今回の新総合計画草案であります。
この草案は、「生産と生活が調和する産業文化都市」をめざす都市像とし、施策の大綱として市民のいのちと健康に対する不安を解消し、市民に快適で豊かな暮しを約束するとともに、市民文化の振興や教育環境の充実、活力ある産業の振興等をはかるために必要とされる最低の水準(シビル・ミニマム)を定めたものであります。
この計画は真に市民による市民のための計画でなければなりません。そこで正式の審議の場である“富士市総合開発審議会”の諮問に合わせて、先に広報ふじNO.252号でお知らせしたとおり、計画草案のあらすじを市民に広く公開し、意見を求めていくものです。
私たちの市をどのようにつくっていくか、これは20万市民全員の関心事であり、またひとりひとりの課題でもあります。いろいろな階層・職業・年令、それぞれの立場の人々が「新しい富士市」をつくってゆくためには、市全体の方向や構想を理解していくことが大切です。
この特集号は、新総合計画草案を市民のみなさんに知っていただき、その実現の方法等について話しあっていただく資料として、そのあらましをお知らせするものです。
このように、この新総合計画草案は、市民参加と共に市総合開発審議会で審議され、ことし中に市長に答申していただく予定です。その後、市議会の協議をへて正式なものにし、市民のみなさんに改めて新計画の内容をお知らせいたします。
市民のみなさんの積極的な参加を期待しておりますので、この計画草案の内容について、ご質問又はご意見等がありましたら、どうかお寄せください。
連絡先は、市企画調整部企画課(電話51-0123・内線522)です。