■56年度までに11億円のお金をかけます
「節なしヒノキ柱材」の産地化をはかろうと富士市を始め富士宮、芝川、御殿場、裾野の4市1町の人工林3万ヘクタールの林を中心に52年度から56年産までの向う5か年の継続事業で、造林林道、治山などの事業を総合的に実施していきます。
この事集は、「富士山麓中核林業振興地域整備事業」で52年度に林野庁の指定を受け、5か年計画の継続事業で総事業費約11億円が予定されています。
計画によれば、ヒノキ林を中心に“節なしヒノキ柱材”の産地化をはかり、あわせて富士山麓の環境緑化のための造林や伐採、間伐等にも必要な林道開設、改良を行なって地域林業としての発展を計画しているものです。
富士市の林業のあらましは、総面積21万5,340ヘクタールに対し、50パーセントにあたる10万8,470ヘクタールが山林で、このうち8,658ヘクタールが民有林となっており、海抜300メートルから1,000メートルの間に広がっています。
地形は、ゆるやかな傾斜地が多く古くから造林が進められ、特にヒノキを中心とした人工林が大半を占め民有林の人工林率は83パーセントとなっています。
また、経営規模は、5ヘクタール未満の零細林業が圧倒的に多く、全体(林業家1,650戸)の91パーセントを占めています。
このうち人工林のスギ、ヒノキの総面積は7,160ヘクタールで、35年生以下の手入れを実施しなければならない林が76パーセントを占め、特に6年生から25年生までの枝打の推進と、3,072ヘクタールの16年生から35年生までの間伐等を積極的に行ない立派な林を仕立てます。
なお、これらの作業をやりやすくするため、林道の整備や林地保全のための治山事業など、林業基盤の整備をはかっていくことになっています。
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( 写真説明 ) 枝打、間伐を行ないきれいになったヒノキ林