食品添加物や残留農薬などに対する不安が高まる中で、消費者の間では自然の成分をそこなわない食品に人気が集まっています。
市消費生活モニターOG“あけぼの会”(稲葉正子代表、会員36人)では、その手始めとしてこのほど天然、自然食品に対する市民意識調査を実施、この結果を発表しました。
この調査は、会員を通じ市民400人を対象に行われ、91パーセント(364人)から回答がありました。問いの「自然食品に対するあなたのイメージ」は、「加工度が少なく、自然に近い食品」と答えた人が全体の27.3パーセント、「添加物を使っていない加工食品」だと答えた人は20.7パーセント、「食品公害の危険がない安全な食品」が16.9パーセント、そして「完全な自然のままの食品」と答えた人が10パーセントとなっています。
また「買ったことがある食品」はのべ450点にのぼり、中でも、みそ、しょう油、海草類は20代から60代を通じて上位にランクされています。
そして、人気のある食品のベスト10は、みそ(62人)しょう油(52人)海草類(45人)はちみつ(23人)めん類(23人)ラーメン(22人)塩(20人)菓子類(16人)酢(14人)ジュース(12人)となっています。
価格については「安い」「又は妥当だ」と答えた人が25.9パーセント(58人)に対し「高い」と答えた人は実に46.9パーセント(105人)もありました。このほか「自然食品を敬遠する理由」は、364人中38.5パーセント(140人)が敬遠しており、その主な理由は「自然かどうか疑わしい」と答えた人が36.4パーセント(51人)「関心がない」人は19.3パーセント(27人)などとなっています。
“あけぼの会”ではこのアンケート調査と並行して、市内を始め静岡沼津市内の大型店4店、スーパー2店、一般小売店9店の計15店から調味料16点、菓子類10点、海草類5点など、のべ100品目を購入しての調査も行いました。購入商品には、それぞれ天然、自然のほか健康、純粋、純正などの表示がつけられ、内容量がバラバラで価格も高く、またワカメやコンブ、ゴマなどの商品にどうして自然、天然などの表示をしなければならないのか多くの疑問が出ました。
今後はこの調査の内容分析や添加物検出テストなどの独自の調査を重ね、消費者サイドから自然、天然食品の定義づけをし公正取引委員会や農林省などへ問題を提起していくことになっています。
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