地震は、地球をおおっている岩石の大規模な破壊現象ですが、くわしくしらべてみると、大なり小なり前兆があります。
岩石がこわれるときには、いきなりこわれるのではなく、まず小さな破壊がはじまり、つづいて大規模な破壊となります。
ですから、地震がおこりそうな地域内のできるだけ多くの場所にいろいろな観測装置をおいて、観測をつづければ、地震の前兆をとらえることができそうなのです。これが「地震の予知」です。
■地震の前兆
長期的前兆
・地震の震源地付近において、地面が少しずつもりあがったり、のびちぢみしたりすることがあります。
長期的前兆や直前の前兆
・地面の動きが急激になります。
・微小な地震が数多くおこることがあります。
・地磁気や地下水の水位、色、水質が急にかわることがあります。
・動物が異常な動きをおこすことがあります。
■地震予知は100%確実ではない
ここで重要なことは、最新の地震学でも、地震の予知はざんねんながらやっとメドがつきはじめた段階だということです。
地面の下のことにくらべると多くのことがわかっている大気の現象−天気でさえも予報がかならずあたるとはかぎりません。
ですから、予知できないままに大地震がおこることがあるでしょうし逆に、地震予知情報がでても地震がおこらない、つまり「からぶり」におわることもあります。
「絶対確実な地震予知はない」ということをよくおわかりいただきたいのです。(つづく)
- 図表あり -
( 図表説明 ) 予知のためのいろいろな観測