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【広報ふじ昭和53年】20歳(はたち)になって

代表10人から夢や希望を聞く

「はたち」をむかえた成人の皆さん明けましておめでとうございます。
 ことし大人の仲間入りする成人は市内で2,592人です。昨年は物価高騰、インフレ不況という最悪の経済情勢の中に明け暮れましたが、ことしは駿馬の如く大地をかけめぐる躍進の年といわれ、ことしこそは夢と希望をもって市民の福祉を増進し、豊かで住みよい生活環境づくりをめざして一歩一歩前進していく年でもあります。
 そこで、ことし成人を迎えた10人の代表の方々から、今年にかける夢や希望について「はたち(20歳)になって」というテーマで皆さんが直接肌に感じたままの卒直のご意見を聞いてみました。以下つぎのとおりです。
「波多知」を迎えて
渡辺哲史君(今宮)
- 写真あり -

 僕は、農業青年です。とかく農業というと「百姓」などと馬鹿にされます。「どこに勤めているの」なんて聞かれると、返答ができません。なぜ俺はこんな職業につかなければならないんだと何度も思いました。先輩にそんな事をいうと、「俺もそうだった。しかし20才過ぎると違う今までは人に頼れたが、これからはそうはいかない。自分の行動に責任を持たなければならないんだ」と言われました。20才になったからといってそんなに気持が変わるものではありません。成人式というのは、ただの式にすぎず、自分自身で自覚し自分の生きる道を自分の力で歩いていけば良いと思います。酒やタバコも僕は悪いと思いません。自分のしている事に責任を持てば良いと思います。
 20才って何だと思っている時、ある人にこんな事を聞きました。「波多知」ナミ・オオキオ・シル。最初はどういう意味かわかりませんでした。話によると、大波や小波にもまれながら、多くの事を知ると言う事だそうです。今までの自分が恥かしくなりました。自分では簡単に考えていたけれど、もっと考えなければならないと思いました。しかし、私はこの未知の世界に飛び込んでいくつもりです。「百姓」と言われても誇りを持って、他の人に負けないよう20才をくぎりに、自分の道を突き進みます。(農業)

人生はすべて勉強
権守益美さん(厚原西)
- 写真あり -

 20歳というと、一人前の大人として、世間から見做されます。そして、責任が肩にかかってきます。今までの学生生活を両親や、友人に甘え、安易な考えで送ってきた私には、成人を迎えることをまだまだ先のこと、ひとごとのように思っていました。選挙権を与えられる以上、それなりの責任がもてるだろうか、一社会人としてやっていけるだろうかと、自分に不安を抱いたのでした。でも、何かに頼り、何かを信じなければ、生きられないと思うのは、自分自身が生きる力を持っていることを自覚しないからです。そういう力が自分のうちにあることを信じ、それをひき出し育て、訓練して、大きくしてゆくのが青年時代の修養であり、勉強だと思います。
 無駄に過された青春の一日一日は永遠に失われたものとなりますが、有意義な充実した青春の一日一日はよく耕やされた畑のように、やがて豊かな実りを約束するものだと思います。20歳になっても、30歳になっても完全な人間にはなれないと思いますが、私は青年会の活動を通し、一つでも多くの事を知り、経験することにより自己を形成したいと思います。(学生)

心の触れあいを大切に
秋山和久君(中里)
- 写真あり -

 私も「須津青年団」に加入してはや2年になりますが、そもそも青年団という団体の名前も存在も全く知らなかった私が、青年団の一員になるきっかけとなったのは、青年団の行っていた青年学級のバレーボールに出かけるようになってからです。就職が内定したからか、帰宅しても何かフッと気がぬけてしまう感じで暇な時間を過ごすのに苦労していた頃です。そこに丁度バレーボールの誘いがあったわけです。当然のことながら私は勇んで出かけました。でもいざ出かけてみると引っ込み思案な私は、なかなか溶け込むことができませんでした。ところが皆んなの暖い歓迎のおかげで少しずつ雰囲気になじんでいきました。そんな楽しい雰囲気の中にいた私がふと気がついてみると、団員の一人になっていたのです。
 今年私は成人式を迎えるわけですが、成人するといってもこれといったものは別にありません。でもこれだけはいえます。「人と人との温かい心の触れ合い」を大切にしていきたいと。(高木産業勤務)

実感がわかない
鴨川通雄君(石坂)
- 写真あり -

 僕も今年で20歳を迎えることが出来ました。けれども自分自身20歳になったんだなという実感がわいてこないのはどうしてでしょうか。僕が思うには20歳になったからといって特別自分の身の回りに変化があるわけでもないし、20歳というのは、ただ年令上での境界線にすぎないのではないでしょうか。第一自分自身大人になれたんだなという実感がわいてこないから、しかたがないと思います。
 よく世間の人は、「大人になったんだから自分の考えや行動に責任を持ちなさい。」などといいますが、それは別に大人になったから責任を持つのではなくて、それ以前の問題ではないかと思います。(日本プラスト勤務)

青年会にみつける青春
大川博美君(厚原西)
- 写真あり -

 「はたち」になって改めて青春をいかに生きるか考えた時、私はその策を鷹岡青年会「若人の会」に捜そうとしている。青春を無駄に過ごすことのないよう、一人では出来ない何かを、青年会の活動の中に求めようとしている。遊びのつもりで入会した自分だったが、多くの行事、会合に参加する中で、仲間を得、遊びでは得られない何かを、苦しみが楽しみに変るような何かを、見つけようとしている現在、青春をいかに生きるかは、この会の中で自分の持っている能力を最大限発揮することに、又劣っている点を補っていくことにあるように思われる。このことが、自己を高めることにつながり、さらには青年会の成長にもつながることだと思う
 将来、青春をいかに生きたか問われた時、堂々と話すことの出来るような充実した青春を過ごしたい。((株)スズキ自販静岡富士営業所勤務)

仕事に責任をもつ
渡辺高江さん(水戸島下)
- 写真あり -

 自分で働いて、給料をもらって、好きな物を買う、そういう生活が楽しくて貯金など少々。そろそろ先の事も考えなくてはいけないと思いはじめたこのごろです。これからは大人として見られる年になったのだから、一人前の仕事をして、最後まで自分の仕事に責任が持てるように努めたいと思います。家族や友達の間では、子供だと言われながら、20になって自分でもとても不安です。女の子から女性に変わるなんてこと考えても見なかった。でも明日から20才だと言って一変するわけがないのだから私としては、まだまだはしゃいでいたいところだけれど、年相応なふるまいをしなくてはと心がけています。成人を迎えて思う事、それは20代との出合いより10代との別れの方が、私にとっては大問題のような気がします。(大昭和製紙富士工場勤務)

広い人生ヘスタート
梅田良子さん(一の宮)
- 写真あり -

 今までは失敗ばかりだったけど、ハタチになったらそんなことはできないワ。そのかわり、もっともっと、広い人生が開けてくるはずだワーいつごろからか、ハタチの響きに、こんなあこがれを感じてきました。
 そして今、そのハタチ……。
 考えは、十代と変わりませんですが、その気になって考えてみると、なにか恐ろしい感じがします。「ひとり立ちしなければならない…」と思うと、周りから突き放されたような感じさえしてきます。
 もう迷いません。一つの目標に向って生きたい、と思うのです。
 考えてみると、今まで、大勢の方が、社会という輪の中に、私を導いてくれました。でもこれからは、輪の中に導く役割りを、私が果たさなけれはなりません。
 ハタチこそ、その出発点です。(大昭和製紙KK本社勤務)

失敗はくりかえさない
三宅道男君(富士見台)
- 写真あり -

 私は、昨年の3月に岡山県の高校を卒業しこの富士市で社会人としてのスタートをきったわけですが、どちらかというとこの1年、高校生の延長のような気持で過ごしてきました。
 そこで今年20才になったのを機会に、本当の意味で自分の行動に責任のもてる社会人として、再スタートしたいと思っています。ある先輩から「失敗してもいい。しかし同じ失敗をくり返してはいけない。」と言われました。確かにその通りだと思います。しかし人生には一度の失敗も許されないことがあるように思います。20才になった今、そんな時こそ的確な判断が下せる人間になれるよう、自分を鍛えていく決意です。(日本自動変速機KK勤務)

有意義な青春を
友久新也君(大野町)
- 写真あり -

 今この「はたち」という言葉にはかりしれない重みを感じています。はたちになると色々な社会的権利が生まれます、それと同時に少年Aという扱いから一人の人間としての責任を負わなければならないと思います。
 20才になった私には、まだはっきりとした目標・目的といったものがありません。ただ一日一日の平凡な暮しに満足しています。確かに高い目標を決めるということは、必要な事だと思いますが、それより今の生活に乱れのないように暮すのも長い目で見て有意義な青春ではないでしょうか。
 大人の仲間入りをしたが、生玉子のような自分!我々をとりまく社会情勢はかならずしも楽観を許されない、これからは社会の一員として、今後の人生に大きく飛躍できるよう頑張ってゆきたいと思います。(興和KK富士工場勤務)

責任を持て
手塚雅喜君(水戸島)
- 写真あり -

 私は、会社にはいってもう5年になるいつの間にか20才になってしまった。この5年の間には、色々な事があった。
 その中には責任感という言葉が多く出てきた。私はその時なぜ責任感責任感と何回もいわれなければならないかと思った。今思えば責任感という言葉が、私達が生きて行く上で常についてまわる大切な事であり、又それをはたす為には常に困難がある。しかしそれから逃げてはいけない。自分から進んで困難に当ってそれに打ち勝って行かなくてはならない。私達がこれから成人として生きてゆくには、この責任感と困難とが待ち受けているのだが、私達は20才心新たに成人としての気持を忘れずにこの5年間に得た事をもとに真剣に生きてゆきたいと思います。(東芝富士工場勤務)
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